離婚申立とともになされた財産分与申立は離婚成立を停止条件とする一般調停事件であり、離婚が成立しない限りそれのみを独立した申立として取扱うことは許されず、家事審判法26条により審判に移行しない
遺産分割事件において、分割の前提として遺留分減殺請求権行使の事実およびその効果を主張することは、遺産の範囲を明らかにし、これを明認したうえでその分割手続を進めることが必要である以上当然に許される。
夫と別居後20年間その氏を冠する会社の経営にあたり、離婚後これを継続して、経済的活動を含むあらゆる社会生活において婚姻中の氏を使用している等判示事情のもとにおいては、申立人に離婚復氏した氏の使用を強いることは甚だしい不便不利益を与えることが明らかであり、氏を変更する「やむを得ない事由」があると認めるのが相当である
薬剤等を指定商品とする「パスドン」という商標の登録出願について、「パストーン万有」という既登録商標に類似するものとして登録拒絶を相当とした事例
保健剤などの指定商品について出願した商標、「Germex」はドイツ語的読み方によって「ゲルメックス」の称呼を生じ、既登録商標「ゲルミックス」と類似するとの判断が是認された事例
1 附近の土地の利用状況の変化により借地条件を変更した事例 2 右変更に伴う付随処分として、更地価格の10%にあたる金銭の支払を命じた事例
雑誌及び新聞記事の掲載による名誉毀損に対し慰謝料(会社については無形の損害に対する賠償)と謝罪広告文の掲載を命じた事例
一筆の土地の一部の賃借人が賃借地を含む土地に対する仮換地の指定に際し、賃借権の届出をしたが、土地区画整理事業施行者から使用収益部分の指定がない場合と仮換地の使用収益権
1 会社の取締役にして、会社経営にかかるバーのマダムが、権限なく会社名義をもってした手形の振出につき、商法43条による会社の責任を認めた事例 2 会社が代表者個人宛に手形を振り出すことは、原因関係の如何を問わず商法265条にいわゆる「取引」にあたらないとされた事例
「味噌漉機に施す火入装置」に関する特許権に基づく差止請求において、被告の装置は、味噌漉機と火入装置との連絡的作動を予定しておらず別体のものであるとし、特許発明の技術的範囲に属しないとした事例