1 未成年者の監護その他福祉に関する問題については、未成年者の住所地の裁判所に裁判管轄権ありとするのが国際私法の原則であり、これに反する当事者間の管轄合意は拘束力がない 2 わが国の裁判所における渉外的子の監護者決定は、もっぱらわが国の国際私法たる法例によるべきところ、渉外的身分関係の安定と子の福祉の増進という公益性の強い親子間の法律関係については、私的自治の原則を認める余地がなく、法例に反する当事者間の準拠法に関する合意は拘束力がない 3 メキシコの裁判所においてなされた共同監護の決定を、コロラド州法の適用によって、単独監護に決定した事例
1 妻子のあることを知りながらその男性と不倫な関係を深め、その妻子に影響を及ぼさずには措かない非嫡出子を分娩することは、その男性が妻に、対し負っている守操義務・健全な家庭生活の育成に努むべき義務の違反に加担した権利侵害であって、相手方の妻に与えた精神上の苦痛に対し慰藉料を支払うべき義務がある 2 女性が一旦懐妊すれば正当な事由のないかぎり堕胎することは法の許さないところであるが、妊娠するかどうかは母親の責任において支配できるところであるから、非嫡出子の母が父に対し認知を求めることは、父の妻に対する不法行為の原因となりうる
1 遺言執行者による遺言の執行を妨げる行為に該るとされた例 2 遺言執行者に指定された者が就職しなかった場合と民法1013条の適用の有無
「モルタル・コンクリート建築材料の製造方法」に関する特許出願が不明瞭な記載があってその要旨を理解しえないため、発明を構成しないとされた事例
「アルコールの精製法」に関する発明について、出願人が指摘する合成アルコール中の着色性不純物の存在が認められないとして、その除去を目的とする発明を拒絶相当とした事例
「コロイド状重合体分散液を得る方法」に関する発明について分散剤の添加の時期についての認定が誤りとされ、拒絶相当とした審決が取り消された事例