1(1) 相続開始当時存在した遺産たる物件であっても、遺産分割の審判時に現存しないものは、分割審判の対象とすることはできない (2) 遺産売得金を第三者に貸付けた貸金債権は、遺産と同一視できる代替物とみることはできない 2 民法906条は裁判所が諸般の事情を考慮して妥当な裁量を働かせうる余地を認めているものと解されるから、各相続人に対する帰属財産の一定時点における評価額の対比は必ずしも具体的相続分の比率に一致することを要しない 3 相続開始以後遺産の管理保存等のために支出した費用および遺産による収益に関する相続人相互間の調整清算は、遺産分割の審判事項に属しない
1 幼児の逸失利益を親が相続する場合、免れた養育費負担と損益相殺の可否(積極) 2 致命傷による慰謝料請求権の相続(消極) 3 タコグラフによる間接反証が奏功しなかった事例
相続人のある者から相続分として金員を受領し、当該遺産について相続分のないことを記載した受領書を交付した場合は、右金員を受け取ることにより同人の相続分は他の相続人に譲渡されたものと認められる
織物編物などの布地について使用する「グラム」という商標は特別顕著性なしということはできないとしてその登録出願を拒絶相当とした審決を取り消した事例
「仕切摺動弁特に熱風摺動弁」という発明の特許出願につき、従来公知の別体構造のものを一体化したにすぎず、そこに技術的困難なしとして拒絶相当とした審決を是認した事例
「管及びその製造に関する改良」という発明の特許出願について、拒絶相当とした審決が示した判断の過程を辿って、その結論を是認した事例
「積層材及びその製造方法」という発明の特許出願について、公知のものに比べ若干優れた特性があっても、選択した材料のもつ特性がもたらしたもの以上のものではなく、発明という技術的創作には当らないとした事例
1 相続人の調査にも拘らず、積極財産、消極財産ともに不明の場合には、限定承認申述書にその旨を付記すれば足りる 2 限定承認申述の受理審判を家事審判規則115条1項に定める方式によらず、理由を付記した審判書を作成してなした事例