1 「アマンド」という商号の使用差止仮処分に関し、被保全権利として、商標権に基づく主張、予備的主張の第一次的に、商法に基づく主張、その第二次的に、不正競争防止法に基づく主張をして、仮処分決定を得た後、異議訴訟の段階で、右のうちの商標権に基づく主張を撤回することは、相手方の異議によっても、妨げられることはないとされた事例 2 洋菓子・喫茶の営業に関し、「アマンド」という商号が、東京都内および近県において、すでに周知著名となっている以上、川崎市内において不正の目的をもって同種営業を営む者に対し、商法上の商号使用差止請求を認容した事例 3 商号使用差止の仮処分の主文において、商号を付した看板を撤去させるまでの必要なく、看板中の文字の抹消をもって足りるとした事例 4 自己の商号に類似する商号が他人によって使用されたために蒙る損害は、具体的な損害のみでなく、信用上の損害も含み、その額の算定立証が困難であり、しかも金銭的補償によって満足させることは困難であるとして、「特別事情」の存在が否定された事例
債務者が生計費および子女の教育費を借用するための貸主に対し唯一の動産を譲渡担保に供した行為が詐害行為にあたらないとされた事例
1 濾過機に関する特許発明について、専用実施権Aと権利侵害者Bとが、同一ユーザーに対する売込みが競合し、侵害者Bが低価格で納入に成功した場合において、専用実施権者Aがユーザーに提示した価格とBの納入価格との差額をもって、Aの損害額と認定した事例 2 仮執行宣言付第一審判決で命じられた金額の支払いが、その判決正本に基づいて執行官が執行のために赴いたことに起因するときは、第二審判決において、その支払うべき額が減額された結果、その控訴審判決の主文において、その差額を返還すべき旨を命じた事例
検察官申請の証人の主尋問終了後反対尋問前に、刑訴法第300条の要件該当性の判断のため、刑訴規則第192条により、検察官に対し当該証人の検察官に対する供述調書の提示を命じた事例
夫婦の双方から申立てられた協議離婚の合意を前提とする親権者指定審判申立事件において、諸般の事情を考慮して父親を親権者と定めた事例
未成年(15才)の被害者とその法定代理人である父親とが各別に告訴したのち、本人の告訴のあることを知らない右父親が、当該事件についてのいっさいの告訴を取り消す趣旨で父親名義の取下書を提出した場合について、その際の具体的状況を検討して、被害者本人の告訴取消を認めなかった事例