家事審判法第24条により離婚、親権者の指定と同時に離婚後の妻の生活設計の確立を期して可能な限り速やかな履行を内容とした300万円の財産分与審判をした事例
民法770条1項4号にいう強度の精神病とは、民法752条にいう夫婦間の協力義務が充分に果されない程度の精神障害を意味し、必ずしも禁治産宣告の理由となる精神障害ないしは精神的死亡に達していることを要するものではない。
交通事故による休業補償金の請求をめぐる交渉が権利行使として相当と認められる範囲を逸脱していないとして、恐喝未遂罪の成立を否定した事例
1 委託を受けていない宅地建物取引業者の報酬金債権取得の有無 2 売主、買主より、それぞれ委託を受けた宅地建物取引業者甲・乙が、共同して、売買の媒介をした場合の、甲・乙の買主に対する報酬請求の法律関係(乙のした債務免除の効力)
「釣糸」の考案に関し、拒絶理由として挙げられた引例記載の「絃」と対比し、材料、構造及び作用効果の点において大きな差異ありとして、実用新案としての考案の存在を認めるのを相当とした事例
法廷において暴言を発したり喧騒を極めたりして、裁判所の職務の執行を妨害し、または、裁判の威信を著しく害したため、被告人らを監置処分に付した事例
夫婦の一方が他方配偶者の意思に反し或は正当の事由もなく、独断的に別居をした場合には、その者は他に特段の事由(未成年の子を伴っている等)のない限り他方配偶者に対し婚姻費用分担の請求をすることはできない。
1 婚姻費用分担義務にもとづく金銭給付と、配偶者の協力義務特にその一部たる貞操義務の誠実な遂行とは、表裏一体をなす性質のものであって、妻の不貞が夫婦別居の動機と無縁であったとしても、分担額の決定にあたっては、貞操義務上有責の妻の受くべき額は、無責の妻の受くべき額より削減されることを免れない 2 いわゆる生活保護基準方式により婚姻費用分担額を算定した事例
1 家裁の審判における婚姻費用分担の始期については、審判申立以前でも分担を必要とした事情の認められるかぎり、分担について紛争を生じた当初に遡ってその分担関係を定めうるものと解すべきである。 2 夫の妻に対する婚姻費用分担額を算定するにあたり、夫の母に対する生活費支給額を控除しなかった原審判を不相当とした事例 3 婚姻費用分担額算定にあたり、いわゆる労研方式を採用することにつきその是否を判断した事例
1 いわゆる織機登録権を執行の対象として仮差押決定をすることができるか 2 仮差押決定の執行の対象が権利でなく事実上の利益にすぎない場合と第三者異議の訴えの許否
1 財前金利なる侯補者がある場合における「だいぜんまさかつ」と記載された投票の効力 2 前項の場合における「ざ」の字の記載のみが判明する投票および「ダイ」とのみ記載された投票の効力 3 第一項の場合における「大提金利」と記載された投票の効力