遺産たる農地の価額を周辺の土地が宅地化されている現状にかんがみ宅地として評価し、その額にしたがって具体的相続分を定めたうえ、農業に従事しない相続人に宅地転用の余地があるとして農地を相続させた事例
政治的思想信条を容易に推知させる経歴の詐称を理由とする懲戒解雇の効力 1 労働者の詐称した経歴が重要でないとされた事例 2 労働契約の締結に当り使用者において受認すべき錯誤の一例 3 私法関係において思想信条の秘匿が適法とされる一例
1 債権譲渡の通知と民法108条 2 約束手形と満期前の遡求 3 手形債権を自動債権とする相殺と手形呈示の要否 4 自動債権につき債権譲渡の通知後になされた相殺の効力
1 事業停止の処分に付された期間経過後になお右処分の効力を争う訴の利益ありとされた事例 2 裁決を経ない出訴に正当な理由ありとされた事例
1 土地収用法による損失補償の裁決の変更を求めることなく、補償額を超える金額の直接支払いを求める訴の適否 2 都市計画のための建築制限による損失について補償を求めることができるか
業務上過失致死罪において、過失によって自動車を被害者に接触させて同人を路上に転倒させた後、同人を死亡させるに至った状況について、訴因の変更を要するとされた事例
1 ロックアウトを違法無効とした事例 2 会社側にロックアウト以外に組合員の会社建物内への立入りを拒む正当な理由がなく、かつ、右ロックアウトが違法無効であることを理由として、従業員たる組合員の会社建物内への立入り行為につき、住居侵入罪の成立を否定した事例
1 任期満了により退職した市議会議員に対する記念品料及び視察旅行旅費の支給を違法と認定したうえ、支給をなした市長に、市に対して損害の補てんを命じた事例 2 予算の執行の如き事実行為の取消は無意味だとして、処分取消の訴を却下した事例。 3 市長の違法な支出行為は、民法709条の不法行為であり、市の有する損害賠償請求権の消滅時効は民法724条によるべきである。 4 右支給行為後に就任した市長に対する不当利得返還請求権を怠ったことを理由とする損害賠償請求を、その不作為と損害との間に因果関係がないとして否定した事例
第三債務者は、債務者が強制執行、仮差押等を受けたときはその第三債務者に対する債務は当然期限の利益を失う旨の特約をもって差押債権者に対抗できるか