信号を無視し右方の安全を確認しないで交差点を横断しようとして事故にあった歩行者の過失を斟酌して、その被った財産損害中4割弱だけを加害者側において賠償すべきものとした事例
酩酊運転の訴因につき、道路交通法第117条の2第1号所定の「酒に酔い」(アルコールの影響により車両等の正常な運転ができないおそれがある状態にあることをいう。)車両等を運転したことを認めるに足る証拠はないとして無罪とした事例
現物分割は著しく困難であるのみならず、もし現物分割をすればその価額が著しく減損するとして、遺産分割審判において競売を命じその換価金の分配を命じた事例
1 占有侵奪による損害賠償請求権の法的性質とその相手方となりうる者の範囲 2 占有被侵奪者が侵害者に対し占有回収の訴を提起した場合と擬制的占有権の成否
夫が運転しその妻が同乗の原動機付自転車が他車と衝突し両名共負傷した事故に因る損害賠償請求において夫の過失を妻の損害額算定に斟酌した事例
手形判決で敗訴した被告が異議申立に伴い保証を立てて執行停止を得たのち、一審の終局判決でも敗訴し、控訴提起に際し再び保証を立てて執行停止を得た場合において前者の保証を取り消すべきものと認めた事例
1 業務上横領罪の訴因に、占有の具体的態様のほか、その占有が事実的支配または法律的支配のいずれにあたるかについての評価を明示することの要否 2 抵当権設定による業務上横領罪において、後日抵当権を消滅させる意思の存否と不法領得の意思との関係 3 不動産の登記簿上の所有名義人でなくても、不動産に対する法律的支配があるとして業務上横領罪における占有の存在を認めた事例 4 会社の機関による不動産の横領と事実的支配の要否
1 上告審において別件の証言速記録の謄本を取り調べる方法 2 上告審において取り調べた別件の証言速記録の謄本はどの程度に判断の資料となしうるか
相続財産中共有物件に対する被相続人の持分は、相続人の不存在確定により被相続人の死亡時に遡及して当然に他の共有者の所有に帰属するから、その部分は相続財産処分の対象とならない
1 株式会社清算結了の登記と法人格の消滅 2 商法14条による不実の登記に対抗し得ない第三者の意義 3 供託金取戻請求権の特定承継人は担保取消の申立権を有するか