1 少年の保護事件においては、親告罪における告訴の有無は、なんら審判ないし保護処分を行なうについて、必要不可欠な条件ではない。 2 反対尋問等を経ない書証等を非行事実認定の用に供した違法があるという附添人の主張に対し、少年の保護事件は刑事事件とその手続面においても同一視されるべきではないとしてこれを排斥した事例
決定原本に基づかないで少年院送致決定を言い渡し、また右言い渡し期日の審判調書に罪となるべき事実およびその事実に適用すべき法令を示していなくても違法ではない。
本件トルコ嬢の業務は、労働基準法第62条、第63条の規定に違反しているので、その雇用関係は児童福祉法第34条第1項第9号にいういわゆる正当な雇用関係に基づくということはできないと判示した事例
(6)交通頻繁な場所、人家の附近、安全地帯の附近、横断歩道附近等危険な場所を通行する際の注意義務に関するもの 普通乗用自動車を運転して幅員5.6メートルの道路左側を時速約30キロメートルで進行中、道路左側から飛び出して来た児童に自動車を衝突させたという事故について、事故発生の原因が被告人の前方注視不十分に基づくものではないと認めた事例
交通事故による重傷者を、遺棄する意図で、救護措置を講じないまま搬送して死亡させた事案につき、未必の故意による殺人罪の成立を認めた事例。
婚姻費用分担義務は請求によって生ずるのではなく、身分関係の発生と同時に生ずるものであるから申立時以前の分についても支払いの義務がある
血族関係上は実父であるが、戸籍上は父でない者を殺害した場合と尊属殺人罪の成否。 刑法上の直系尊属にあたらないとされた事例
家庭裁判所に対して財産分与の申立があった場合には、特に慰藉料請求を除外する意思が明白でない限り慰藉料と財産分与とを併せ支払いを命ずべきであるが、慰藉料については既判力なく別に訴訟の対象となり得るものであるから、その範囲を明確にするため審判の理由中で慰藉料額と財産分与額とを区別して判示する必要がある。
遺産たる借地権及び建物がそれぞれ借地権返還代償金及び家屋移転補償金に変形し、それらを相続人の1人が横領している場合には、これに対する代償債権が遺産分割の対象となる。