1 印鑑冒用によってされた不法な仮登記は、その所有権を他に譲渡した後でも、旧所有者からその抹消を求める利益がある 2 被産管財人が、右不動産の所有権移転登記につき否認の訴を提起しているときは、訴訟の結果により被産財団に復帰すべきものとし、前記仮登記の抹消を求める利益がある
申立人等が被相続人の親族として、生前よりその母、祖母等を含めた不遇な家族のために協力扶助してきたと主張する事実は、近隣に住む親族としての通常の扶け合いの域を出ず、いまだ民法第958条の3にいう特別縁故者に該当するものとはいえないとした事例
婚姻生活の復元が極めて困難な程度に婚姻関係が破綻をきたしている場合ではあるが、なお離婚請求を棄却すべきものとした事例
1 現行法における遺産分割制度は清算的要素を含まないから、費消された遺産に属する現金、保有米その他遺産に関する税金、葬儀費用、居宅改造、修理費等については相続人間で遺産分割審判とは別個に清算すべきである。 2 遺産分割審判において、現に遺産たる建物に居住中の相手方が移住先を準備するに必要な期間に限り、右建物を取得する申立人に対し、そのうちの1室を無償で使用させる義務を課した事例
1 未墾地買収令書の交付に代わる公告における被買収地の表示の誤記のため当該買収処分が無効とされた事例 2 開墾中の土地に対する違法な立入禁止措置があった場合において右土地に対する未墾地買収処分が無効とされた事例
競売申立の取下が競売物件のうちの一部についてなされたにすぎないときは、競売開始決定による時効中断の効力はなお存続する
登記の抹消または回復登記につき承諾請求を受けた登記上の利害関係人は抹消または回復登記義務者の態度にかかわらず独自の立場で抹消または回復登記原因の存否を争うことができる
無断転貸を理由とする契約解除の主張に対し、転貸について不承諾の意思を表明しなかった、その他の事由から暗黙の承諾ありとする抗弁を認容した事例
当事者に充分な資力がありながら遺産たる鉱業権の評価費用の予約に応ぜず、国庫で立替支出しても納付に、困難が予想され、かつ審理の経過に徴し当事者に手続遂行の熱意がないことを理由として遺産の一部である鉱業権を除外したうえ、その余の遺産について分割審判をした事例
会社成立後その収入から返済をうけるという約旨の下に発起人の1人が他の発起人・株式引受人の払込金を全額立替払した場合の株式払込の効力