別居に際し、当事者間で約定した婚姻費用分担額の不履行分を請求するには、契約不履行として一般家事調停の申立をするか、または民事訴訟手続による外ないとして、別居後本件申立時までの右不履行分の請求を却下した上、本件申立時以後の分担額を右約定額に拘束されることなしに定めた事例
未成年の子に対する親の扶養義務はいわゆる生活保持義務であり、その負担する扶養料の割合は、離婚後における親権の帰属とは別個に両親の資力その他一切の具体的事情を考慮して定むべきものである。
妻(中国人)が婚姻前に生んだ子と婚姻後事実上の離婚状態にある時に生んだ子とにつき、戸籍上の父子関係不存在の確認の審判をした事例
1 被相続人の財産増加について相続人の協力があったとしても、その増加部分を特定できない場合は、遺産分割の際に考慮される一切の事情の中で斟酌するに止めるのが相当である。 2 家具、什器、衣類等の遺産で、その経済価値が乏しく、当事者も相続財産に加えないことに異存のない場合は、相続財産の範囲に含ませずに分割しても違法ではない。 3 農地の賃借権の生前贈与を受けた相続人が農地開放により国からその農地を売渡されたとしても、その対価は賃借権の価額を除外したものであるから、右賃借権が消滅してもこれに相当する利益は所有
(3)他の車両(自転車を含む)を追い越しまたは追い抜く際あるいは他の車両と並進している際の注意義務に関するもの 大型貨物自動車を運転進行中、右側を先行していた自動車との接触を避けるべく、車体を左に移行させたため後部荷台左側面を並進していた第二種原動機付自転車に接触させた事故について、右貨物自動車の運転者には過失が認められないとした事例
1 遺産たる土地家屋を従前よ砂被相続人とともに居住使用していた相続人の一部(妻)に、その居住を継続すべき正当性を認め得る場合は、他の共同相続人において、これを侵すことは許されず、かつその利益は遺産の評価にあたり当然考慮さるべきである 2 右利益の価額は、当該土地家屋より生ずる純収益額を資本還元した収益額と右土地家屋の純客観的評価額との差額と解すべきである
1 衝突事故前に加害船舶の所有権が移転していた場合、被害船舶の所有者に対する対抗要件の要否 2 商法第690条の船舶所有者に該当しないとされた事例
1 民訴法第759条にいう特別事情の意義 2 右特別事情が存在しないとされた事例 3 特別事情による仮処分取消事件で仮処分異議の事由となる事項を主張することの適否
自己の信念その他精神的理由により子を生むことを一方的に拒否することは、たとえそれが真摯な動機にもとづくものであっても、他方配偶者に対してドイツ婚姻法第32条第1項にいう婚姻取消事件に該当する。
1 区画整理の実施にあたる公務員の行為が国家賠償法第1条にいう公権力の行使に該当しないとされた事例 2 右公務員の行為に過失があるとされた事例 3 右公務員の過失ある行為と損害との間の因果関係が否定された事例
1 準消費貸借契約の成立につき要素の錯誤があり無効とされた事例 2 和解の前提となる紛争に関する譲歩又は条件について錯誤がある場合には民法第696条の適用がない