[目次]
第1 はじめに
第2 民訴法17条の趣旨
1 旧民訴法31条の制定
2 旧民訴法31条の運用
3 現行民訴法17条への改正
第3 民訴法17条に類似する規定
1 国際裁判管轄に関する規定(民訴法3条の9)
2 民訴法以外の立法例
第4 要件・考慮要素・効果(一般論)
1 要件
2 考慮要素
3 効果
第5 考慮要素の具体的検討
1 裁判例について
2 当事者・代理人の住所等
3 証人の住所
4 検証物の所在地
5 鑑定人の住所・鑑定の対象物の所在地
6 当事者の資力・属性等
7 事案の性質
8 専門部・集中部の存在
9 管轄原因
10 関連訴訟の係属
11 管轄選択権の濫用
12 その他の事情
13 各考慮要素の関係
第6 民訴法17条の類推適用による自庁処理
1 問題点
2 自庁処理の許否
3 要件・判断基準
第7 17条移送についての審理
第8 おわりに
全身麻酔と局所麻酔の併用による手術中に生じた麻酔による心停止が原因で患者が死亡した場合において,麻酔医に各麻酔薬の投与量を調整すべき注意義務を怠った過失があり,同過失と死亡との間に相当因果関係があるとされた事例