最も長い歴史をもつ判例実務誌
《解 説》
1 本件は,平成19年7月29日施行の参議院議員通常選挙(以下「本件選挙」という。)について,東京都選挙区の選挙人である原告らが,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定が憲法14条1項等に違反すると主張して,同選挙区における選挙を無効とする旨の裁判を...
《解 説》
1 本件事案の概要は次のとおりである。一般投資家であるXら3340名は,東京証券取引所(以下「東証」という。)のマザーズ市場に上場されていた被告株式会社LDH(以下「被告ライブドア」という。)発行の株式(以下「ライブドア株式」という。)又は被告ライブドアの子会社であった被告株式会社...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,X3(以下「X父」という。)が世田谷区長(以下「区長」という。)に対し,X父とX2(以下「X母」といい,X父と併せて「X父母」という。)との間の子であるX1(以下「X子」という。)につき住民票の記載を求める申出をしたところ,これをしない旨の応答を受け,その...
《解 説》
1 本件は,駐車場の所有者であるXが,駐車場賃貸借契約の解除後も自動車が駐車されていたため,自動車の購入代金を立替払して自動車の所有権を留保している信販会社であるYに対し,土地所有権に基づき,自動車の撤去,駐車場の明渡しを求めるとともに,駐車場の使用料相当損害金の支払を求めた事案で...
《解 説》
1 社会福祉法人であるX(上告人)は,保険会社であるY(被上告人)との間で,Xの経営する保育園と老人ホームの各建物(以下「本件各建物」という。)やその設備,什器等を保険の目的とする店舗総合保険契約(以下「本件保険契約」という。)を締結していた。本件は,Xが,本件各建物が豪雨により床...
《解 説》
1 本件は,土地区画整理法に基づく仮換地の指定後に定期借地権及び事業用借地権の設定を受け仮換地においてテーマパーク事業等を営んでいたXに対し,当該土地区画整理事業の施行者であるYが,当該仮換地を借地権の目的となるべき宅地とした上,当該借地権(定期借地権及び事業用借地権)の価額につい...
《解 説》
1 事案の概要等
本件は,文部科学省が全国の小学校6年生及び中学校3年生を対象にして行った平成19年度全国学力・学習状況調査に関し,原告が枚方市情報公開条例(本件条例)に基づいて,同条例所定の実施機関である枚方市教育委員会の委任を受けた枚方市教育委員会教育長に対し,「平成19年度...
《解 説》
1 本件は,係争地の真の所有者であるXが,係争地の登記上の所有(共有)名義人であったAB夫婦から根抵当権設定登記を得ていたYに対し,根抵当権設定登記の抹消登記手続を求めた事案である。
X・B両名の亡父の遺言執行者が係争地の共有名義人であったABに対し,真正な登記名義の回復を原因と...
《解 説》
1 宗教法人であるXが,神社の境内に所在するY(国)の所有名義の土地(本件土地)について,時効取得を主張して所有権移転登記手続を求めた事案である。第一審は,Xの請求を棄却した。そこで,Xがこれを不服として控訴した。
2 以下の事実は,争いがないか,証拠上,容易に認められる。
Xは...
《解 説》
1 本件事案の概要は次のとおりである。北海道後志地方所在の町である原告は,昭和55年にA診療所を開設して医師である被告に診療業務を委託していた。同診療所は保険医療機関に指定され,被告は,保険医の登録を受けていたほか,二つの特別養護老人ホーム(特養ホーム)の配置医師(平成11年3月3...
《解 説》
1 本件は,証券会社であるYを通じて東証1部上場株等の取引(以下「本件取引」という。)を行ったXが,Yの従業員による同取引の勧誘行為等に適合性原則違反,断定的判断の提供,説明義務違反及び過当取引の違法があったとして,不法行為(使用者責任)又は債務不履行に基づき,被告に対し,損害賠償...
《解 説》
1 本件は,海で遊泳中に漁船と衝突して死亡したAの相続人であるXらが,漁船を操船していた船長のY1に対しては不法行為による損害賠償請求権に基づいて合計6278万7200円の損害賠償を求め,Y1が加入する漁船船主責任保険の保険者であるY2に対しては,債権者代位権に基づいて保険金の支払...
《解 説》
1 本件は,控訴人との間で税理士職業賠償責任保険契約(以下「本件保険契約」という。)を締結していた税理士である被控訴人が,依頼者であるAからその相続税の更正の請求手続を受任していたのに,法定の期限までに更正の請求手続をしなかった(以下「本件保険事故」という。)ため,期限までに同手続...
《解 説》
1 本件は,原告が自社の商号である「末廣精工株式会社」との文字を横書きし,指定商品を第7類「チェーンソー並びにその部品及び附属品」等とする商標登録出願をしたところ,特許庁から拒絶査定を受けたことから,不服の審判請求をしたが,請求を認めない(不成立)との本件審決がされたことから,特許...
《解 説》
1 本件は,被告人が,自身を被保険者とする国民健康保険被保険者証(本件保険証)の白黒コピー3枚を作成し,うち1枚の被保険者の生年月日欄,住所欄(部屋番号205を206に改ざん)に他の2枚から切り抜いた数字を糊で貼り付けて作り出した改ざん物(本件改ざん物)をファクシミリに読み取らせ,...