最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 構成部分の変動する集合動産を目的とする集合物譲渡担保権の対抗要件と構成部分の変動した後の集合物に対する効力
2 構成部分の変動する集合動産を目的とする集合物譲渡担保権と動産売買先取特権に基づいてされた動産競売の不許を求める第三者異議の訴え
3 構成部分の変動する集合動産を目的とする集合物譲渡担保権設定契約において目的物の範囲が特定されているとされた事例
1 氏名を正確に呼称される利益の性質
2 NHKがテレビ放送のニュース番組において在日韓国人の氏名を日本語読みによって呼称した行為が違法ではないとされた事例
県教育委員会が、県費負担教職員の任免その他の進退について判定をする際に、参考資料として市教育委員会が作成した内申書(地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年6月30日法律第162号)38条1項)は、内部的文書であるから、民訴法312条3号後段文書に当たらないとされた事例
1 相続税の財産評価において農地法上の許可を条件とする農地売買契約に基づく買主の権利が、当該農地の時価とされた事例
2 相続人間における相続分の譲渡による相続分の増加も相続税法55条の相続分に該当する
高血圧症の基礎疾病を有する24時間隔日勤務のロッカー室管理人が脳出血により死亡したことについて、業務起因性が否定された事例
彦根市の職員5名が被告の設計施工したゴミ焼却場内で硫化水素ガス中毒により死亡した事故につき、被告の設備設計に欠陥があったとして債務不履行による損害賠償責任が認められた事例
県立高校生徒のラグビー部活動としての練習試合中の受傷について、県に安全配慮義務違反による債務不履行責任を認め、1億3346万円余の損害賠償を命じた事例
旧地主と旧小作農間の土地の売買の成否について、売買契約書、売買代金領収証などがないまま長年経過した場合においてその売買が肯認された事例
印鑑セットの売買契約と合体してされた金銭配当契約が、いわゆる無限連鎖講(ネズミ講)にあたり、公序良俗に反し無効とされる場合であっても、信販会社において右事実を知らなかった以上、右無効を理由として信販会社の立替金請求を拒むことはできないとされた事例
船長等の乗組員付でタンク船を傭船し危険物の運送にあたっていた海運会社は、船長の船倉タンク内での窒息死亡事故について、安全配慮義務違反の責任を負うべきであるとされた事例
タクシー会社従業員が7ヶ月間連日宣伝カーを運転して市内、社長宅、入院先等を廻り、スピーカーにより社長を個人攻撃する宣伝活動を行った行為が名誉毀損にあたるとされた事例
脳血管撮影後の右眼網膜中心動脈閉塞症による失明につき、医療水準が判断基準であるとして原審の請求棄却の結論を維持した事例
1 中学3年時交通事故により前胸部打撲、腹部打撲等の傷害を負い、以後労作時の呼吸困難の症状が続いていた女子に約6ヵ月後三尖弁閉鎖不全が発見された事案につき、右閉鎖不全が後天的のもので、事故以外にその原因が見当たらないことなどから、事故との因果関係を認めた事例
2 右三尖弁閉鎖不全の後遺障害による逸失利益の算定につき、稼働可能期間を通じ56パーセントの労働能力喪失を認めた事例
1人会社の代表取締役が設立後間もなく同会社に対し財産を譲渡した行為が商法246条、265条に違反するものでないとされた事例
自家用自動車保険約款第4章第7条所定の医療保険金は、事故発生の日から180日までを最長期として支払われるものであるとされた事例
1 機能的な特許請求の範囲の記載について、発明の詳細な説明欄の記載等を参酌して、これを限定的に解釈した事例
2 出願の過程において権利者が主張した事実や発明の詳細な説明欄の記載等を参酌して、特許請求の範囲の記載を限定的に解釈した事例
信用金庫の会員の合併反対を理由とする出資持分譲受請求において、譲受価額は、信用金庫の財産額を標準とすべきではなく、出資額を限度とすべきである
1 いわゆる「内蔵」への侵入窃盗における窃盗罪の実行の着手時期
2 窃盗未遂罪について、「罪となるべき事実」の記載が不十分とはいえないとされた事例
相手方の侵害に備えて持参した脇差により同人の身体を突き刺し死亡させた事案につき、過剰防衛ではなく誤想過剰防衛が成立するとされた事例
凶器等を所持しない犯人が、銀行の現金出納窓口において、窓口業務に従事中の女子行員(23歳)に対し、凶器を取り出すような素振りを示すことはなかったものの、その顔をにらみつけながら「金を出せ」と語気鋭く申し向け、これにひどく怯えて動転した同女から現金を受け取った所為につき、強盗罪の成立が認められた事例
執行猶予を取り消された刑の執行に関する刑事訴訟法502条所定の異議の申立を執行猶予の言渡を取り消した裁判所に対してすることの可否(積極)
1 健康上やむを得ない事由があるとして公判期日の変更請求を容れた場合でも、右変更請求が正当な理由に基づかないことが判明したときは、刑事訴訟法96条1項1号の保釈取消事由に該当するとした事例
2 第三者が納付した保釈保証金の没取決定に対して、被告人も抗告の申立ができるとした事例
1 公務員職権濫用罪の成立要件
2 警察官が政党幹部宅に対して電話の盗聴を行おうとしたことにつき、公務員職権濫用罪が成立しないとされた事例
1 文化財保護法80条7項に基づく原状回復命令に対する執行停止(効力の停止)の申立てが却下された事例
2 文化財保護法80条1項にいう文化財(史跡)の現状を変更する行為の意義