最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 社宅使用に関し会社が「社宅規定」を制定した場合、右規定は社宅使用契約の内容をなすものであるか 2 右の場合、社宅不法占拠による損害金は、特段の立証なき限りいわゆる相当賃料によることなく社宅使用料によるべきである
1 身元保証に関する法律第5条を適用して、身元保証人の責任を軽減した事例 2 同法第3条第2号は、身元保証人の被用者に対する監督義務を定めたものか 3 身元保証人が同法第3条の通知を受けたのに、直ちに保証契約を解除しなかったことをもって、その責任の限度を定めるのに不利益に斟酌すべきものか
不動産任意競売手続開始決定による競売申立の登記後債務者が死亡しても、相続人においてその旨の相続登記をしない以上競売裁判所は相続人に対し利害関係人として競売の通知をすることを要しない。
不在地主であることを理由に農地買収計画が樹立され、その賃借人に対し農地が売り渡されて賃借権が一旦消滅した後、裁判所が在村地主と認めて右農地買収計画を取り消し該判決が確定した場合には、その賃借権は復活するか。
甲から乙に対する所有権取得登記抹消請求権保全のための不動産処分禁止仮処分決定の執行後、丙が乙から右不動産を譲り受けた場合、甲から乙に対する右登記抹消の本案訴訟と丙から甲のため右建物を管理占有する丁に対する所有権に基く明渡訴訟が併合して審理せられ、甲の請求は理由なしとして棄却すべきとは、たとえ右仮処分決定の執行がいまだ取り消されていなくても丁は乙に対し右仮処分決定あることを理由にこの所有権取得を否認しえない。
外国製腕時計に関する関税法違反事件についてその追徴額を算定するにあたり、その到着価格に関税及び物品税を合算した額に約4割8分の利潤を加算した額を国内卸売価格として追徴したのを相当と認めた例
1 債務者の占有している第三者所有の動産に対し、債権者が被保全権利なくして仮差押をした場合と、右仮差押によって債務者が蒙った精神的苦痛に対する慰藉料 2 右の場合、仮差押が債務者に対する不法行為となるかどうかは、当該仮差押の申請の理由とされた被保全権利の存否のみにより決せらるべきで、債務者が仮差押の被保全権利となしうる別種の請求権を有していたかどうかとは関係がない。
会社の営業譲渡に際し、その従業員全員を合意のうえ解雇し、その翌日譲受会社が右全員を新規採用した場合、譲渡会社は右従業員に退職金を支払う義務がある。
1 自創法による農地買収処分において、被買収者の住所の町名地番が買収処分前に変更されていたため、変更前の旧町名地番のままになっている登記簿に基いて、被買収者の住所として旧町名地番を表示して買収令書を送達したが送達不能になったので、買収令書の交付にかえて公告した場合、知事や国が町名地番の変更を知らなかったと主張して、なんら調査せずになした右公告を正当づけることは許されない。 2 買収令書の交付にかえた公告がその要件を欠き違法である場合は、当該買収処分は当然無効である。
「本契約につき紛争を生じたとき」というような概括的な表現を用いて定めた仲裁契約の解釈・賃貸人の同意をえないで支出した必要費・有益費の償還請求は許されるか・その他
不動産強制競売手続において不動産競落許可決定確定後代金支払期日指定前に執行停止不許の裁判正本が執行裁判所に提出された場合において執行裁判所のとるべき措置
昭和25年東京都条例第44号集会、集団行進及び集団示威運動に関する条例違反、住居侵入被疑事件について勾留請求を却下した決定を取り消した事例