最も長い歴史をもつ判例実務誌
サルモネラ菌の集団感染により各感染症を発症し、乳幼児らが死亡等するに至った事故につき、医院開設医師の不法行為による賠償責任を肯定し、市ほか国につき指導等の作為義務違反はないとしてその責任を否定した事例
妊娠初期に風疹に罹患した疑いのある妊婦に対し、右罹患の有無、時期について、診断し、同症候群の危険等に関する説明をする義務に違背があるとして、病院の賠償責任を肯定した事例
精管切断による不妊手術の不完全を理由とする賠償請求につき、信義則上の説明義務違反があるとして、夫に対する病院の責任が肯定された事例
意識喪失を機に診察を受けていた22歳の女性が心筋症により死亡した事故につき、診療関与医師らの過失がいずれも否定された事例
急性腹症の診断が可能であるのに覚醒剤中毒と誤診し、精神科病院へ転送したため開腹手術の時期を失したとし、病院医師の義務違背を認め同病院の賠償責任を肯定した事例
昭和47年8月出生の未熟児の同網膜症訴訟において、当時の一般的な水準的知見に照らし、同症による失明の結果につき診療関与医師に義務違背がないとし、病院の責任を否定した事例
右上顎癌手術後X線による肺転移検査を実施しなかった病院医師の義務違背を認め、右転移による患者の衰弱死の結果につき、右医師及び国の不法行為責任等を肯定した事例