最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 国家公務員法109条12号、100条1項にいう秘密の意義とその判定 2 外交交渉の概要が記載された電信文案が国家公務員法109条12号、100条1項にいう秘密にあたるとされた事例 3 いわゆる違法秘密にあたらないとされた事例 4 国家公務員法111条にいう同法109条12号、100条1項所定の行為の「そそのかし」 の意義 5 国家公務員法111条、109条12号、100条1項の「そそのかし」罪の構成要件にあたるとされた事例 6 報道機関による公務員を対象とした秘密の取材と正当業務行為 7 正当な取材活動の範囲を逸脱しているとされた事例
1 立法行為又は立法不作為と国賠法の適用 2 憲法における選挙権行使の保障と投票の方法を立法するについての憲法上の制約 3 国会の立法不作為の憲法適合性と裁判所の審査権 4 在宅投票制度を設ける方法をしなかったことが違憲であり、選挙権を侵害する違法なものであるとされた事例 5 在宅投票制度を設ける立法をしなかったことが違憲、違法であるが、国会議員に故意、過失がなかったとして損害賠償請求が認められなかった事例
1 市教育委員会と同市教職員組合連合協議会及び同市立学校教職員組合との間に締結された同市立学校に勤務する校務員に対する定年制の実施及びその際の退職処遇を定めた覚書と地方公務員法 2 退職の効力を争う間に実施された昇給、昇格による昇給、昇格分の賃金請求権の有無 3 退職の効力を争う従前の地位確認訴訟の提起と賃金債権の消滅時効の中断
住民らの生存権、環境権、入浜権の侵害を理由とする漁港の築造、そのための公金支出の差止を求める住民訴訟が棄却された事例
1 独占禁止法の規定に違反する行為の不存在といわゆる勧告審決の取消原因 2 いわゆる勧告審決の取消訴訟と独占禁止法80条、81条、82条1号の適用 3 独占禁止法の規定に基づくいわゆる無過失損害賠償請求訴訟と確定審決の認定事実の裁判所に対する拘束カ
団体の名目的な代表者となることを団体の事業を専行処理している他人に許諾した場合において、その他人が団体名義で第三者とした取引と民法の表見代理に関する規定及び商法23条の規定の類推適用の有無
土地共有者が共有土地に抵当権を設定した後共有者の1人が右土地上に建物を建築し、その後右土地建物が第三者に譲渡された場合において、土地の抵当権者の建物競売権の有無(積極)
土地所有者と周辺土地との間で成立した建設禁止合意は、周辺住民の生命、身体、人格等に対する権利侵害の蓋然性の不存在が証明されたときにはその効力を失うとされた事例
経営不振の電気工事材料等の販売業者が、大手メーカーから商品を強制的に引上げられ倒産したので、他の債権者らが債権の回収が不能となったとして、右大手メーカーに対し不法行為責任を追求し、これが認容された事例
1 死亡取締役の遺族の更生会社に対する死亡退職金請求債権は一般の更生債権である 2 株主の権利を100パーセント無償で消却する内容の更生計画が公正、衡平を欠くとの主張が排斥された事例
帰属清算方式の仮登記担保契約上の担保権者が清算金支払前に本登記を経由したうえ目的不動産を善意の第三者に譲渡して所有権移転登記を了した場合における所有権の帰属
1 農業協同組合の監事が数名いる場合の各監事の総会招集権限 2 農業協同組合法36条所定の場合に理事が総会招集の手続をしないことにつき正当な理由がないとされた事例 3 農業協同組合の総会における役員選任決議が当然無効ではないとされた事例
全財産を相続人の1人に贈与する旨の遺言をしたが、その後その他の相続人に法定相続分があることを是認する趣旨の和解、合意をしたことにより、右遺言が取消されたものとみなされた事例
建築基準法43条の要件が充足せず、自動車の出入することができない土地であっても囲繞地通行権が認められないとされた事例
1 遺言無効確認の訴は固有又は類似の必要的共同訴訟か(消極) 2 夫婦共同名義の自筆証書遺言が民法975条で禁止する共同遺言に該当しその遺言全部が無効であるとされた事例
会員に対しゴルフ場施設を優先的に利用せしめる債務が履行不能になったとして入会契約の解除を認めゴルフ場経営会社に対し預託金の返還を命じた事例
警察における公式発表前の情報に基づいて作成された新聞記事に事実に反する部分があった場合に、取材上・編集上の過失があるとして、新聞社に損害賠償責任を認めた事例
包括遺贈された土地について受遺者が所有権移転登記を経由していない場合における右土地の賃借人に対する遺言執行者の賃料請求権の有無
いわゆる逮捕中待命方式による略式手続において、他人の氏名を冒用して交付を受けた略式命令が、冒用者に効力を生ずるとされた事例