最も長い歴史をもつ判例実務誌
借地非訟事件に関する決定3件 (その1)1 増改築の承諾に代わる許可の申立が認容された事例 2 付随処分において申立人に対して50万円の支払を命じた事例 (その2) 土地賃貸人が自ら建物および借地権の譲渡を受くべき旨の申立が認容された事例 (その3) 建物の譲渡に伴なう土地賃借権の譲渡が許可された事例
1 パートタイムの労働者についても解雇権濫用の法理が適用されるか 2 解雇権の意思表示の効力を右意思表示後の事情も考慮して判断した事例 3 賃金仮払命令を発令しながら地位保全命令を発することを認めなかった事例
1 憲法第38条第3項にいう「本人の自白」 2 道路交通法第64条・第118条第1項第1号のいわゆる無免許運転の罪と補強証拠の範囲
賃貸家屋の所有権および未払賃料債権の譲受人が所有権の取得登記前にした右賃料の支払の催告について賃貸借契約の解除の前提としての催告の効力を認めた事例
債権者が根抵当権の極度額をこえる債権を有する場合において抵当物件の第三取得者が右極度額を弁済したときと根抵当権設定登記抹消登記請求権の有無
1 中間省略登記請求が否定された事例 2 不動産の真正な所有者は、実体に符合しない登記名義人に対し、常に所有権に基づいて移転登記の請求をなしうるか
1 約8ケ月前に頭部外傷後遺症の診断を受けた者が、さらに追突事故によりむちうち症となった場合の相当因果関係 2 むちうち症における逸失利益の算定例
1 受刑者の図書閲覧の自由の制限といわゆる明白かつ現在の危険 2 受刑者の図書購入のための領置金使用の不許可処分が違法と認められた事例
1 特許無効審判手続における特許法第153条第2項(職権審理の結果についての当事者への通知義務)の適用の有無が問題とされた事例 2 特許無効審判手続において無効理由として挙げられた引用例の技術内容と特許発明との相違点が通常の技術手段にすぎないとされ、無効理由ありとされた事例
1 被害者が受傷後死亡までに蒙った苦痛に対する慰藉料請求権の相続性 2 一定額の支払を条件として残額請求を放棄する旨の裁判上の和解の効力
1 事前準備の際検察官が訴因以外の事実を含む一覧表を提示した行為と裁判官の予断 2 検察官被告人の双方から上訴の申立がありその一方の上訴だけを理由があるとして原判決を破棄する場合主文に他方の上訴を棄却する旨の表示をすることの可否
1 児童福祉法第34条第1項第9号にいう「正当な雇用関係」にあたらないとされた事例 2 同条項同号にいう児童を「自己の支配下に置く行為」があったとされた事例 3 同条項同項にいう「児童の心身に有害な影響を与える行為」にあたるとされた事例
土地所有者の氏名を冒用して起訴前の和解の申立をし内容虚偽の和解調書を作成させこれを用いて登記簿に不実の記載をさせた場合と詐欺罪の成否
商法第486条第1項所定の身分がなく、かつ、その会社に対し任務を負わない者が、右身分のある者と共謀して同法条項所定の行為をした場合の処罰
少年である被疑者に対する所在捜査のため、警察段階において必要やむを得ない限度を越えて捜査が遅延した場合と少年が成年に達した後になされた公訴提起の効力
1 東海道新幹線鉄道における列車運行の安全を妨げる行為の処罰に関する特例法3条1号の罪と往来危険罪の関係 2 東海道新幹線の線路内に立ち入り、往来危険罪を犯した場合の罪数
1 渉外事件に適用すべき我が国際民事訴訟法 2 専属的裁判管轄の撰択にかかわらず我国の裁判管轄を認めた事例 3 英国普通法における金銭債権ならびに損害賠償請求とその利息の請求
競売法による不動産競売事件の記録に強制競売の申立てが添附され、競落許可決定確定後競落代金支払前に各債権者の債権が弁済された場合において、競落人は競落物件を取得するか(積極)
外壁及び柱を共通とし、1個の小売市場に供された建物を外形的区分及び経済的利用関係からみて2個の建物であるとされた事例
売買契約の売主が代金の受領については債権者遅滞に、土地明渡については履行遅滞に陥ったとしても、履行提供者たる買主が契約を解除することなく本来の債務の履行を求める限り両債務の牽連関係は依然として存続する
1 不当訴訟ないし不当応訴が成立しない場合において敗訴者は勝訴者に対しその弁護士費用(着手手数料、成功報酬等)の償還義務を負うか(積極) 2 右の場合において敗訴者は弁護士の出張旅費や日当のうち訴訟費用とされなかった部分の償還義務を負うか(消極)
米国籍を有する4才の男子の逸失利益の算定例 2 道路工事現場で、歩行者通行禁止であるとの主張を排斥した事例 3 右場所を通行する際の監護者の義務
1 建物の譲渡に伴う土地賃借権の譲渡が許可された事例 2 右許可に伴う付随処分として、借地条件(地代増額)の変更と財産上の給付を命じた事例
1 借地権譲渡許可に伴う付随処分として、借地条件(地代増額)の変更と財産上の給付を命じた事例 2 右付随処分の要否認定に関する一事例
1 増改築許可の申立が認容された事例 2 許可に伴う付随処分として借地条件(地代増額)の変更と財産上の給付を命じた事例
1 増改築許可申立が棄却された事例 2 賃貸人が建物の朽廃よる借地権の消滅を期待するについて相当な理由がある、として、全面的改築を棄却した事例
1 土地賃貸人が自ら建物および借地権の譲渡を受ける場合の借地権の対価と、一般的取引価格 2 土地賃貸人の自ら建物および借地権の譲渡を受くべき旨の申立が認容された事例
1 防火地域の指定、附近の土地の利用状況の変化、その他借地契約締結後の客観的事情の変更を理由に借地条件を変更した事例 2 借地人に財産上の給付として更地価格の10%の支払を命じた事例
1 土地賃貸人が自ら建物および借地権の譲渡を受ける場合の借地権の対価と、一般的取引価格 2 右借地上の老朽建物と対価 3 土地賃貸人の自ら建物および借地権の譲渡を受くべき旨の申立が認容された事例
1 増改築制限の特約の存否不明の場合と改築許可申立 2 本件改築許可の裁判によって相手方の受ける不利益 3 増改築制限や建物の使用目的に関する制限の特約の存否不明の場合、改築による申立人の経済的利益を付随処分に際し考慮する必要はないとした事例
1 「アマンド」という商号の使用差止仮処分に関し、被保全権利として、商標権に基づく主張、予備的主張の第一次的に、商法に基づく主張、その第二次的に、不正競争防止法に基づく主張をして、仮処分決定を得た後、異議訴訟の段階で、右のうちの商標権に基づく主張を撤回することは、相手方の異議によっても、妨げられることはないとされた事例 2 洋菓子・喫茶の営業に関し、「アマンド」という商号が、東京都内および近県において、すでに周知著名となっている以上、川崎市内において不正の目的をもって同種営業を営む者に対し、商法上の商号使用差止請求を認容した事例 3 商号使用差止の仮処分の主文において、商号を付した看板を撤去させるまでの必要なく、看板中の文字の抹消をもって足りるとした事例 4 自己の商号に類似する商号が他人によって使用されたために蒙る損害は、具体的な損害のみでなく、信用上の損害も含み、その額の算定立証が困難であり、しかも金銭的補償によって満足させることは困難であるとして、「特別事情」の存在が否定された事例
「肩パット」という名称の実用新案登録出願に関し、特許庁の手続において「周知技術」を拒絶理由とし、特定の文献を挙げなかった場合、その審決取消訴訟の手続中に、特許庁から提出された証拠に基づいて、右「周知技術」の存在を認定した事例
1 「即席ハンバーグの製造法」に関する特許権について、その特許請求の範囲に、「澱粉質」とあるものが、単なる糊料としての役割だけでなく、通常用いられる原料を指すと認定し、被告の使用するパン粉が糊料となるかどうか関係なく、この「澱粉質」に含まれるとし、権利侵害を認定した事例 2 特許権侵害の損害額を算出するに当たり、被告の販売額を認定したうえ、原告の営業における利益率によって得られた額を損害額とした事例