最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 借地法第10条に基づく建物買取請求権行使によって成立する売買と民法第577条適用の有無 2 買取請求権行使の対象たる建物に抵当権が設定されている場合と当該建物の時価
農業共同組合の運転手が私用のため組合所有の自動車を無断運転中事故を発生させた場合における、組合の自動車損害賠償保障法第3条による責任の有無
1 訴状送達の時に代物弁済の予約完結権の行使があったものと認められた事例 2 被担保債務に対し一部の内入弁済があった場合において代物弁済の予約完結権が存続すると認めた原審の判断を是認した事例
1 労働協約または就業規則に懲戒解雇事由として掲げる「不名誉な行為をして会社の体面を著しく汚したとき」という条項の意義 2 砂川基地測量反対闘争事件で起訴された従業員の行為が右懲戒解雇事由に当らないとされた事例
1 普通地方公共団体の手形能力 2 普通地方公共団体の長が、地方自治法(昭和38年法律第99号による改正前のもの)第239条の2の規定に違反してなした手形振出行為の効力 3 市長の不法行為による市の損害賠償責任が認められた事例
1 刑法第208条ノ2第1項の規定にいう「集合シタル場合」の意義 2 刑法第208条ノ2所定の共同加害の目的を以って集合したるものが後に兇器の準備あることを知った場合の犯罪の成否 3 右2の場合において集合につき場所的移動をしていないものの犯罪の成否 4 刑法第208条ノ2第2項の規定にいう「人ヲ集合セシメタル者」の意義
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例第7条第2号にいう「公衆の目にふれるような方法で客引をした」事例
1 旧商標法2条1項10号違反の基準時と指定商品一部の放棄 2 旧商品類別第43類菓子及び麺麭の類に属する商品と餅との関係
1 ズボン腰裏地の中間部の凹凸を形成する部分におけるサツカー織とはちす織 2 専用実施権を設定した実用新案権者の差止請求権
1 振出人を「万城目正音楽院専務理事船津健男」と記載して右船津(右音楽院の設置経営者)の手により振出された約束手形と万城目正の手形責任の有無 2 万城目正が自己の氏名を冠した右音楽院の名称の使用を承諾している場合と商法第23条及び民法第109条の適用の有無 3 代理人による手形の振出と民法第109条及び第110条の第三者
1 約束手形の振出人が、支払担当者である金融機関に対し保証金を交付して、手形の不渡りによる取引停止処分を受けることのないように手続を依頼した場合、右両者間の法律関係の性質及び内容 2 右金融機関について、手形の振出人に対する委任契約上の債務不履行の責任が認められた事例 3 右金融機関が手形の振出人のために不渡処分避止の措置をとらなかった場合と不法行為の成否 4 不渡届異議申立人に異議申立提供金を返還した後、不渡処分取止め請求書は提出されているが、いわゆる取消届の提出がないために、手形交換所がとつた取引停止処分に関する措置について、不法行為の成立が否定された事例
1 代物弁済の予約と破産法第72条第1号の適用の有無 2 否認権行使の効果として、不動産の返還に代る価額の償還を求める場合における価額算定の基準時
家屋賃借人がその敷地所有権を取得した場合に賃借人に対し土地所有権に基いて家屋収去土地明渡を求めることが権利の濫用とされた事例
破産者が買戻資金の提供を受けて取引銀行との手形貸付契約を解約し、割引を受けた融通手形を買戻してこれを融通手形振出人に返還することは、破産債権者を害する行為として否認の対象となる
所有権移転仮登記の本登記手続請求と併合して第三者に対し現在の給付請求として所有権に基く妨害排除を求めることはできない
A債権の代物弁済予約の仮登記とA債権の期限経過後に締結されたAB債権についての停止条件付代物弁済契約の条件成就による順位保全の効力
タクシーの運転手が交通事故により脾臓破裂の傷害を受け、脾臓を失ったことにより、労働能力が低下しタクシー運転手としての勤務が不可能になった場合における得べかりし利益の喪失による損害額の算定
1 公職選挙法第251条の2第1項第2号にいわゆる出納責任者の意義 2 当選無効訴訟の受訴裁判所は選挙犯罪の成否について審理判断することができるか
1 固定資産税の課税対象たる「鉱泉地」と一時的涸渇 2 旧孔が、涸渇し、薪孔が噴出したのに、旧孔につき課税した違法が重大且つ明白でないとされた事例 3 「鑑賞用鉱泉地」の課税基準
1 政党その他の政治団体がする公職の選挙候補者のためにする許容された文書による推せん活動と公職選挙法第142条第1項により禁止されている文書図画による選挙運動との限界 2 公職選挙法第142条第1項違反の頒布の対象は特定の多数人であっても妨げないか
大型けん引自動車の運転者の業務上過失致死傷罪につき、事業主体および運転補助者の過失が量刑に影響を及ぼすものとされた事例
双方が同居して円満な夫婦生活を営むことを期待することは困難であると推察されるが、夫が妻の同居の要求を拒否する正当の理由がないとして、同居認容の原審判を支持した事例
生活保護基準と同額の金額を婚姻費用分担額と認定することは必ずしも妥当とはいえないとして、諸般の事情から婚姻費用分担決定をなした事例
貞操侵害による慰藉料請求事件で、女において男が当時50才位で通常妻子のある年令であったにもかかわらず身許調査を怠ったこと、男に妻子のあることを知った後も関係を清算しようとしなかったこと等を斟酌して、慰藉料の額を算定した事例
懲役刑に処せられたことを離婚原因とする中華民国人夫婦の離婚訴訟において、家庭裁判所の家事調停の申立が中華民国民法第1052条の「法院に対する離婚の請求」に該当するとして離婚判決をした事例
扶養審判において、扶養義務者(子)に金銭扶養を命じたうえ、さらに被扶養者(母)の医療および退院に伴う必要な一切の措置を講ずることを定めた事例
初等少年院仮退院後再びテキヤ仲間に入り、強姦致傷等の非行を犯した15歳の少年を特別少年院に送致した原決定を相当と認めた事例
戻収容の申請に対し、右事件は、仮退院後の少年につきすでに補導の実をあげている帰住先の裁判所において、しばらく動向を観察した後決定すべき事案であるとして移送決定をした事例
1 不当労働行為である解雇をめぐる争議中の違法行為を理由とする予備的解雇と不当労働行為の不成立 2 些細な経歴詐称等や軽微な暴行を理由とする解雇と不当労働行為の成立 3 私立学校助成金等と給与