最も長い歴史をもつ判例実務誌
スペイン人夫に日本人妻間の夫婦関係調整事件につき、離婚を認めないスペイン婚姻法は公序良俗に反するとして、日本の民法により調停離婚の成立を認めた事例
1 登記簿上第三者の所有名義になっている建物の譲受人の取得登記前譲渡人がなした右第三者より譲渡人への代位による所有権移転登記ならびに譲渡人に対する仮差押の登記は有効か 2 右仮差押の登記後譲受人の所有権取得登記がなされた場合の効力
所得税法第44条第4項(昭和37年4月2日法律第67号による改正前のもの)により決定がなされるべきところ同条第1項(前同)の更正処分がなされた場合、右更正処分の取消を求めることができるか
強盗の目的で家内に侵入し、家人に発見され所携の薪棒をもって殴打逃走し傷害を加えた事案において、暴行前に物色など窃盗行為に着手した事実がなく、また右暴行は逃げるためで、金品強取の目的でないとして強盗傷人罪の成立を否定した事例
1 特定の商品仲買人の出張名義で売買取引の委託の媒介取次をした者について商品取引所法第49条違反でなく第93条違反とした事例 2 商品仲買人が委託者から委託証拠金の充用として預託を受け占有する株券と商品取引所法第92条の関係
抹消登記手続が不動産登記法第146条に違反してなされかつその抹消が登記上利害関係ある第三者に対抗しうる実体上の原因を欠くときは右第三者は抹消登記義務者に代位して回復登記を求めることができる
子の懐胎当時夫婦関係の不存在が外観上明瞭である場合は民法772条の嫡出推定の適用がなく血統上の父に対し直ちに認知を求め得るとした事例
1 停車中の電車と反対方向を進行する自動車と道路交通法第31条の適用 2 民法第715条第2項の監督責任を認めた一事例 3 交通事故と相当因果関係なしとせられた損害の事例
調停離婚後、父母ともに親権者となることを望んで協議が成立しない場合に、当初から事件本人の監護者であった父を親権者に指定した事例
1 日本父が認知している無国籍者子の親権者指定についての準拠法の決定 2 非嫡出子の母死亡後認知した父親を親権者に指定した事例
1 更正決定によらない和解調書の訂正と和解の有効 2 当事者の法律上無効の見解にかかわらず、和解の有効を認めて訴訟の終るを宣した事例
1 中小企業等協同組合の定款が事情変更の原則により修正を認められた事例 2 中小企業等協同組合法第35条第4項の「理事の定数の少くとも3分の2」の意義 3 中小企業等協同組合の理事長が職務を放擲して顧みないときの理事会および総会招集権限の代行
1 代表取締役は民法第715条の被用者たり得るか 2 取締役会の一員として他の代表取締役の監視を怠ったことと商法第266条の3の責任 3 商法第266条の3の責任と過失相殺
1 夕方狭い小字路で貨物自動車と通行人とが衝突した事故につき過失の競合が認められた事例 2 右の事故で傷害を被った主婦の受くべき慰藉料の額
1 もとアルバイト学生の会社の車の使用と自動車損害賠償保障法第3条 2 正面衝突につき被害車の一方的の過失と認定された事例
1 交通整理が行われていず、一方の道路にのみ一時停止の標識が設けられている交叉点に進入する自動車運転者の注意義務 2 民法第715条の「事業の執行につき」ならびに自動車損害賠償保障法第3条の「自己のため自動車を運行の用に供する者」の解釈 3 数人の被害者中一人の過失と過失相殺
1 自動車を追抜こうとする自動車運転者の注意義務 2 道路中央の安全地帯の切れ目から横断する自転車運転者の注意義務 3 被害車の不注意により傷害を悪化させた過失が認定された事例
刑法第211条にいう「業務」の意味 米穀商が自分の営業のため利用するため運転免許を取らうとして空地で2回程練習した後公道で軽自動三輪車の運転練習をしていて人を負傷させ死に致したのは業務上過失致死か
1 走行中の自動車を追越すに際し、自車を故意に相手車に接触させた行為に傷害罪の成立を認めた事例 2 交通事故発生につき故意あるときと、救護報告義務