最も長い歴史をもつ判例実務誌
裁判上の和解または調停において建物明渡を前提として明渡猶予期間を認める趣旨で賃貸借の存続期間を定めた場合には借家法6条の適用はない
1 書き換えられた定期預金債権と従前の定期預金債権の同一性 2 準備手続終結の際撤回した主張について民事訴訟法第255条を適用した一事例
同時暴行により生じた多数創傷のうち、極く一部の創傷の原因たる蓋然性しか推認できない暴行を加えた者に対する刑法第207条の適用の有無。
内縁関係においては、通常内縁の夫の死亡を停止条件とし、その妻の死亡を終期、同女の不行跡その他特段の事由の存在を解除条件として、夫婦生活の本拠であった家屋を同女に無償で使用収益させる同意(使用貸借)が存在する。
仮執行宣言付判決による強制執行を上訴提起により停止した場合、これによる賃料相当の損害は右判決認容の賃料相当の損害とは別個独立の不法行為責任を生ずる。
民法第814条第1項第3号にいわゆる縁組を継続し難い重大な事由は、必ずしも当事者双方または一方の有責事由に限るものでないとした事例
1 婚姻費用分担審判の申立は、離婚後においても2年内はこれをすることができる(民法第768条第2項の類推) 2 財産分与の判決確定後において、右基準時以前の事実関係に基づいて、離婚当事者の一方が相手方に対して右財産分与請求に含まれるべき財産上の請求をなすことは不適法である
消費者物価指数の変動、俸給手取額の増加等を考慮して、さきになされた婚姻費用分担の審判を変更し、新に分担費用増額の審判をした事例
婚姻届をなすことが速かに望めない事情にある内縁の夫婦の一方(日本女)が韓国人未成年者を養子とするにつき許可審判をした事例
朝鮮人(本籍北朝鮮)の嫡出子と推定される子が日本人男に対してなした認知請求調停事件において、子の本国法たる朝鮮民主主義人民共和国の法例が不明であるとして、条理によって認知の審判をした事例
1 職務執行命令訴訟における審査の範囲 2 特定の法律で国の事務を委任された知事や市町村長は、その法律の違憲を理由として事務の執行を拒否できるか 3 行政行為の違法性承継にかんする理論と裁決申請書等公告縦覧義務の存否の判断 4 新安全保障条約は内容的に、また手続的に憲法に違反するか 5 土地収用法第44条第3項の規定による報告義務 6 職務執行命令訴訟は被告たる町長の死亡により当然に終了するか
1 地方自治法第243条の2第4項の訴訟の性格 2 右訴訟を監査請求をしないで提起したかしの治癒 3 議会の議決を経ないで村の基本財産を売却した損害の補てんとしてその取得登記の抹消が命ぜられた事例
1 民法第715条の使用者にあたらないとされた一事例 2 妾関係か内縁かの判断 3 死亡した家屋賃借権者の内縁の妻の居住権 4 賃借家屋の火災による滅失
1 自動車損害賠償保障法第3条の法意 2 生命表による平均余命年数と就労可能年数 3 会社代表者の死亡に因る損害とその後任に妻子が就任して得る収益との関係 4 葬儀費用と死亡に因る損害、および香奠の受領と右損害との関係 5 交通整理の行なわれていない交叉点を進行する自動車運転者の注意義務
1 進路と反対方向に向って停車する都電の右側を通過する自動車運転者の注意義務 2 道路交通法第31条の法意 3 民法第715条第2項の「使用者に代って事業を監督する者」の一例 4 入院雑費等と事故に因る損害 5 酒類小売商にたいする慰藉料の一例 6 道路横断者の注意義務
1 自動車損害賠償保障法第3条に規定する自動車の運行供用の関係 2 道路横断中乗用車に衝突死亡した24才の店員の損害額とその両親にたいする慰藉料額の認定例
1 銃砲刀剣類の登録原票に登録審査委員が記名押印することの法律的意味 2 登録審査委員について登録原票の無形偽造の間接正犯は成立しないとした事例 3 銃砲刀剣類等所持取締法にいわゆる銃砲にあたらないとした事例