判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

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判例タイムズ No.1424


  • 所有者の登録名義を有していない自動車の留保所有権者が自動車を引き上げて債権の満足を受けた場合の否認可能性

    野上誠一   

    引用形式で表示 総ページ数:18 開始ページ位置:5
  • 執行事件についての一考察

    担保権実行としての不動産競売事件と子の引渡し執行事件について

    大塚隆男   

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:23
  • 最高裁第一小法廷平28.2.29判決

    1 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」の意義及びその該当性の判断方法/n2 甲社が乙社の発行済株式全部を買収して乙社を完全子会社とし,その後乙社を吸収合併した場合において,甲社の代表取締役社長が上記買収前に乙社の取締役副社長に就任した行為が,法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に当たるとされた事例/n3 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「その法人の行為又は計算」の意義

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:68
  • 最高裁第二小法廷平28.2.29判決

    1 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」の意義及びその該当性の判断方法/n2 新設分割により設立された分割承継法人の発行済株式全部を分割法人が譲渡する計画を前提としてされた当該分割が,法人税法(平成22 年法律第6 号による改正前のもの)132 条の2 にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に当たるとされた事例/n3 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「その法人の行為又は計算」の意義

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:83
  • 最高裁第二小法廷平26.3.24判決

    東芝うつ病事件労働者に過重な業務によって鬱病が発症し増悪した場合において,使用者の安全配慮義務違反等に基づく損害賠償の額を定めるに当たり,当該労働者が自らの精神的健康に関する一定の情報を使用者に申告しなかったことをもって過失相殺をすることができないとされた事例

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:95
  • 最高裁第三小法廷平28.3.15判決

    顧客が証券会社の販売する仕組債を運用対象金融資産とする信託契約を含む一連の取引を行った際に証券会社に説明義務違反があったとはいえないとされた事例

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:103
  • 最高裁第一小法廷平28.3.10判決

    米国法人がウェブサイトに掲載した記事による名誉等の毀損を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求訴訟について,民訴法3条の9 にいう「特別の事情」があるとされた事例

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:110
  • 最高裁第二小法廷平28.3.4判決

    老人デイサービスセンターの利用者が当該センターの送迎車から降車し着地する際に負傷したという事故が,当該送迎車に係る自動車保険契約の搭乗者傷害特約にいう当該送迎車の運行に起因するものとはいえないとされた事例

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:115
  • 高松高裁平28.1.15判決

    落雷に伴い生じた瞬間電圧低下により電子機器に損傷を生じたことが店舗総合保険普通約款にいう「落雷によって生じた損害」には当たらないとして,保険金請求が棄却された事例

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:119
  • 大阪高裁平27.4.22決定

    非監護親が養育費として負担すべき子の高等教育費用(大学の学費等)について,子の大学進学の経緯や親の収入等を考慮して,国立大学の学費標準額及び通学費から,標準的算定方式において予め考慮されている公立高校を前提とする標準的学習費用を控除した額に,非監護親が負担すべき割合を乗じて算定した額の限度で認めた事例

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:126
  • 東京高裁平26.12.24判決

    原告らが民法786条の「利害関係人」に当たらないとして養子縁組無効確認の訴えを却下した原判決を取り消し,事件を原審に差し戻した事例

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:132
  • 知的財産高裁平27.11.12判決

    1 原告の特許権を侵害する被告装置に対して,点検,整備,部品の交換,修理を行う行為の差止請求は,間接侵害品である部材の交換の差止請求権の行使を実効あらしめるために必要な範囲を超える過大な請求であって,許されないとされた事例
    2 特許法102条3項の「その特許発明の実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額」が不当利得における受益者の利得の額及び権利者の損失の額に相当するとされた事例

    引用形式で表示 総ページ数:32 開始ページ位置:136
  • 東京高裁平27.10.8判決

    臨場した弁護士が,職務質問に応じない旨を明確に示しているのに,これを無視する形で行われた被疑者に対する有形力の行使が任意捜査の限界を超える違法なものとされた事例

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:168
  • 東京高裁平27.11.5決定

    いわゆるオレオレ詐欺に係る詐欺未遂保護事件において少年を第3種少年院に送致した決定に対する事実誤認及び処分不当を理由とする抗告について,詐欺の故意及び共謀の認定に係る原審の判断に重大な事実誤認はないとした上で,少年の問題性を考慮して,少年を第3種少年院に送致した原決定の判断は是認できるとしてこれを棄却した事例

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:177
  • 名古屋高裁平26.11.10決定

    少年の保護処分決定に対する付添人からの抗告が理由なしとして棄却された後,少年本人からの抗告が不適法として棄却された事例

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:180
  • 東京地裁平27.11.26判決

    1 特定秘密の保護に関する法律の施行前に実施されていた秘密取扱者適格性確認制度の具体的な手続の流れ,同制度における調査の手法と手順の組合せに関する情報が,行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条3号の不開示情報に該当するとされた事例/n2 秘密保全法制の在り方を検討する目的で内閣官房長官の決裁により設置された「秘密保全法制の在り方に関する検討チーム」及び同検討チームの補佐を目的とする「秘密保全法制の在り方に関する検討チーム作業グループ」の各会合における議事録が,いずれも行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条5号の不開示情報に該当するとされた事例

    引用形式で表示 総ページ数:23 開始ページ位置:182
  • 東京地裁平27.4.20決定

    不当景品類及び不当表示防止法6条に基づく消費者庁長官の措置命令の効力停止を求める申立てについて,行政事件訴訟法25 条2 項本文所定の「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」に当たるとされた事例

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:205
  • 大阪地裁平28.3.15判決

    目の下のしわの改善を目的とする美容整形の施術を受けた患者の施術部位に膨らみ等の副作用が生じた事案において,医師の注意義務違反及び説明義務違反が否定された事例

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:218
  • 大阪地裁平27.12.11判決

    石綿製品製造販売会社である原告の従業員が石綿肺等にり患したことにつき,安全配慮義務違反の責任を負う原告の,規制権限不行使の違法が認められる被告(国)に対する求償請求について,原告の負担部分を超えた支払がなされたとはいえないとして求償権が否定された事例

    引用形式で表示 総ページ数:18 開始ページ位置:231
  • 東京地裁平27.10.15判決

    弁護士による破産手続開始申立ての受任通知の送付後,同申立てが行われないまま辞任するまでの間に行われた債務者所有不動産の売却について,これを阻止できなかったことなどに関する弁護士の不法行為責任及び債務不履行責任が否定された事例

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:249
  • 東京地裁平27.8.18判決

    弁護士賠償責任保険契約に基づく保険金請求に関し,被保険者が被害者に対して支払うべき賠償金から,被保険者が被害者に対して損害賠償金を支払うことによって代位取得するものの価額を控除した額の限度で保険金を支払う旨の賠償責任保険普通保険約款条項(2 条1項1 号)の適用範囲が問題となった事例

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:257
  • 東京地裁平27.7.30判決

    患者がインプラント手術後に上顎洞炎等を発症したことについて,歯科医師に適応違反や手技上の過失があったなどとする主張が否定された事例

    引用形式で表示 総ページ数:17 開始ページ位置:266
  • 東京地裁平27.7.29判決

    アスペルガー症候群の労働者について休職期間満了時において休職の事由が消滅したといえないと判断され,その労働契約上の地位の確認請求等が棄却された事例

    引用形式で表示 総ページ数:17 開始ページ位置:283
  • 東京地裁平27.6.23判決

    事業用建物とその敷地の売買契約において,買主側の媒介業者につき,対象不動産の電気設備・消防用設備に補修を要すべき瑕疵があったのに媒介業者が調査義務・重要事項説明義務を怠った債務不履行があるとの買主の主張を排斥した事例

    引用形式で表示 総ページ数:11 開始ページ位置:300
  • 東京地裁平26.11.6判決

    被告の開設する歯科診療所において,原告に対し,埋状智歯の抜歯手術を行った歯科医師が,過失ないし注意義務違反により原告の左舌神経に神経損傷を生じさせ,これにより,原告には後遺障害等級第14 級に相当する知覚障害等の後遺障害が残存したとして,休業損害,慰謝料,逸失利益等の損害を認めた事例

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:311
  • 大阪地裁平27.6.5決定

    自動車を用いた連続窃盗等事件について実施されたGPS捜査の強制処分該当性を認め,無令状で行われた同捜査には重大な違法があり,同捜査により直接得られた証拠及びこれと密接に関連する証拠の証拠能力を否定し,その証拠調べ請求を却下した事例

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:319
  • 大阪地裁平27.3.24判決

    共犯者らと共謀の上,覚せい剤約4kgを密輸入したとして起訴された被告人につき,差戻前第1 審は,被告人から指示を受けたとされる共犯者供述の信用性は高くなく,被告人供述を虚偽として排斥できないなどとして無罪判決を言い渡したが,控訴審が事実誤認を理由に同判決を破棄し差し戻した事案について,上告棄却後の差戻審が,控訴審判決が破棄の直接の理由とした差戻前第1審判決に対する消極的否定的判断部分は破棄判決の拘束力から解放されないものの積極的肯定的判断部分には拘束力は及ばないとした上,被告人から本件密輸入に関して指示を受けたという共犯者供述は,通話記録によって客観的に裏付けられており,共犯者が手配した運搬役が覚せい剤を密輸入する際に被告人が複数回にわたり空港に赴いていること等に照らしても信用できるとして,被告人と共犯者らとの共謀を認定し,有罪とした事例(裁判員裁判実施事件)

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:329
  • 大阪地裁平26.11.10判決

    高級クラブにおいて,「社長」の肩書を有する被告人が源泉徴収義務者に該当しないと判断された事例

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:338
  • 東京家裁平27.6.17審判

    夫である相手方から,妻である申立人対する婚姻費用分担金の支払を定めるに当たり,申立人が居住していた自宅の住宅ローンの支払を相手方がしていた事情を考慮して金額を算定した事例

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:346