最も長い歴史をもつ判例実務誌
[解 説]
1 本件は,村上ファンドに係るニッポン放送株のインサイダー取引の事案であり,被告人Zは,被告会社の取締役であり実質的経営者であったものであるが,平成16年11月8日ころ,株式会社ライブドア代表取締役兼最高経営責任者であったAらから,同社の業務執行を決定する機関が同社においてニッポ...
[解 説]
1 X1~X4は,いずれもペルー共和国の国籍を有する外国人である。X1は平成3年に,X2は平成4年に,それぞれ偽造旅券を利用して日系人であると偽り,短期滞在の在留資格を取得して本邦に不法入国した。その後,X1及びX2は本邦で知り合い,交際を始め,平成5年に長男X3,平成9年に長女...
[解 説]
1 事案の概要
判示事項に関係するのは本訴請求である。本訴請求は,X会社(本訴原告)が,弁護士であるY(本訴被告)に対し,①Yとの間で締結した準委任契約としての委嘱契約又は労働契約が平成21年3月末日をもって終了したとして,Yが,同年4月1日以降,X会社において上記契約上の権利...
[解 説]
1 本件事案の概要は概ね以下のとおりである。
A社は,原告の資金援助のもと,産業廃棄物処理に係る会員制インターネット電子マニフェスト情報サービス事業(以下「本件事業」という。)を開発した(なお,A社の代表取締役Bは,原告の代表取締役の息子である。)。しかし,A社は赤字決算に陥っ...
[解 説]
1 事案の概要
Xは,Aとの間で,ごみ処理施設の整備工事契約(本件工事契約)を締結し,同契約に基づき,ごみ処理施設(本件施設)を完成してAに引き渡した。Aは,Bに本件施設の運転管理業務を委託し,これを運転管理していたが,本件施設に雷を原因とする停電が生じ,運転員(Aから運転管理...
[解 説]
1 事案の概要
本件は,ホテルが原告となって提起した債務不存在確認の訴えであり,被告は,そのホテルの大浴場(温泉)へ日帰り入浴に訪れ,その階段部分で滑って転倒し,肋骨骨折等の傷害を負ったと主張している者である。
原告のホテルの大浴場には,中央部分に二段の階段が設置されており,...
[解 説]
1 本件事案の概要
訪問看護ステーションの管理者を務める看護師であり,株式取引の経験があるだけで,先物取引の経験はなかったX(昭和34年生まれの女性)は,担当従業員であるY2から勧誘を受けて,平成17年9月から平成18年2月まで,商品取引員であるY1会社に委託して,金,白金の先...
[解 説]
1 X1は,Aを妊娠し,Y医院を設置し経営しているY法人と診療契約を締結して通院中,平成15年(以下,特に断らない限り年は平成15年である。)3月22日(妊娠41週6日)午後零時,前期破水を起こしてY医院に入院し,Y医院唯一の医師であるB医師(Y法人代表者)の診察を受けた。X1は...
[解 説]
1 X1は,平成16年12月13日,第二子の出産のためY市が開設するB病院に入院し,妊娠37週,前期破水(陣痛開始前の破水)と診断された。翌14日になっても陣痛が発来しなかったため,B病院の医師は,同日午前9時40分ころに子宮頸管熟化剤のマイリスVT(マイリス)2本を,同日午後1...
[解 説]
1 本件は,工作機械等の売買,輸出入等を業とする株式会社であるX社が,購入した鉄を加工するための工作機械(本件機械)を韓国のA社に転売し,Y1社との間で本件機械の輸出通関及び船積み手続を委託し,Y1社が,本件機械のバンニング(コンテナに輸送品・貨物を詰め込む作業のことをいう。),...
[解 説]
1 本件は,X株式会社の株式を購入したYが,Xが転換社債型新株予約権付社債(本件CB)の発行に際して関東財務局長あてに提出した臨時報告書及び有価証券報告書に虚偽記載等があったために損害を被ったとして,再生手続開始決定を受けたXの再生手続において,損害賠償債権5617万円を再生債権...
[解 説]
1 事案の概要
原告は,第42類「工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務及びこれに関する情報の提供,工業所有権に関する情報の提供,訴訟事件その他に関する法律事務及びこれに関する情報の提供,訴訟に関する情報の提供,登記又は供託に関する手続きの代理及びこれに関する情報の提...
[解 説]
1 事案の概要
本件は,指定商品を第5類「医療用腕環」等とする「ATHLETE LABEL」の欧文字から成る登録商標(本件商標)に対する無効審判の請求について,特許庁がした請求不成立審決の取消訴訟である。
審決の理由は,要旨,本件商標の登録は,その指定商品中,第5類「医療用腕...
[解 説]
1 事案の概要
本件は,Yから委託を受けて代理人として委任事務を処理した弁護士であるXが,民事再生手続が開始し,再生計画認可の決定が確定したYに対し,当該委任事務に係る準委任契約に基づく報酬請求権及び委任事務処理費用の償還請求権は,民事再生法119条1号,2号又は49条4項によ...
[解 説]
本件は,被告人が,無車検,無保険車を運転して運行の用に供し,その際,駅ロータリー内で前方の右側と左側に停止していた2台の車両の間を通過しようとして運転操作を誤り,右側の停止車両の左前部に自車右側面部を衝突させ,停止車両の運転者に頚椎捻挫等の傷害を負わせたほか,その同乗者に心的外傷...