最も長い歴史をもつ判例実務誌
[解 説]
1 事案の概要
(1)本件事故
平成3年5月14日に滋賀県甲賀郡信楽町内(当時)の信楽高原鐵道線(以下「SKR線」という。)上で,同路線に乗り入れていたJR西日本所有列車と被告信楽高原鐵道株式会社(以下「SKR社」という。)所有列車とが正面衝突し,乗客・乗員合わせて42名が死...
[解 説]
1 本件は,住宅設備機器の修理補修等を業とする会社であるXが,Xと業務委託契約を締結してその修理補修等の業務に従事する者(以下「CE」という。)が加入した労働組合であるY補助参加人らから団体交渉の申入れを受けた際,CEはXの労働者に当たらないとして上記申入れを拒絶したところ,Y補...
[解 説]
1 本件は,Xが,貸金業者であるA株式会社及び同社からその資産を譲り受けたB株式会社等を吸収合併しその権利義務を承継したY(以下,Y及び合併に係る会社をその前後を問わず,単に「Y」という。)との間の継続的な金銭消費貸借取引に係る各弁済金のうち利息制限法(平成18年法律第115号に...
[解 説]
1(1)本件は,原告が,渋谷区長に対し,渋谷区情報公開条例(以下「条例」という。)に基づき区長車及び議長車のガソリン代に係る文書(以下「本件公文書」という。)の公開を請求したところ,渋谷区長が,本件公文書が存在するにもかかわらず,本件公文書は存在しないとして非開示決定(以下「本件...
[解 説]
1 本件は,本件建物の共有者であるXが,本件建物のうちX居住部分を取り壊したうえで,その敷地に当たる本件土地を第三者に譲渡したことに対する課税処分について,当該譲渡は居住用財産の譲渡所得の特別控除の要件を満たすとして更正請求をしたところ,Y税務署が更正をすべき理由がないとして通知...
[解 説]
1 両事件原告(以下「原告」という)は,米国人であるが長年日本に居住していた。A事件被告は,その親会社であるB事件被告(米国の法人)の日本法人である。
A事件は,原告が,雇用主であるA事件被告による解雇が無効であると主張して,地位確認,賃金請求をした事案であり,B事件は,原告が...
[解 説]
1 本件は,Aとの間で基本売買契約(以下「本件基本売買契約」という。)を締結した原告(売主)が,被告との間で,被告がAの売買代金債務を保証するとの合意をしたと主張し,被告に対し,保証契約に基づく保証債務履行請求権に基づき,Aが原告との間で締結した個別売買契約に基づく売買代金相当額...
[解 説]
1 事案の概要
本訴事件は,訴外Z社に対して不動産(本件物件)を売った原告が,代金不払による契約解除を主張して,Z社の買主たる地位を承継した被告に対し,同売買契約(本件売買契約)における違約金支払合意に基づき,違約金の支払を求めている事案であり,反訴事件は,被告が,前記売買契約...
[解 説]
1 本件は,土地の買主である原告が,売主から契約交渉の委任を受けていた弁護士である被告に対し,土地上の建物を解体し,更地として引き渡すことを内容とする土地の売買契約に際して売主には地中杭を撤去する義務があり,被告は買主に損害を与えないように地中杭を除去する解体工事契約を締結すべき...
[解 説]
1 本件事案の概要は次のとおりである。
Y1社は,平成18年8月4日,M銀行から1億円を借り受け,Y1社の代表取締役をしていたY2が,これを連帯保証した。Y1社は,平成19年7月4日に支払うべき上記借金の分割金の支払を怠り,同年12月25日に期限の利益を喪失した。Y2は,平成1...
[解 説]
1 本件は,連鎖販売取引業の統括者である被告らとの間で連鎖販売契約を締結した原告らが,被告らに対し,クーリングオフによる連鎖販売契約の解除(特定商取引に関する法律〔以下「法」ともいう。〕40条)等に基づき既払金の返還等を求めた事案である。
原告らは,法40条1項は,クーリングオ...
[解 説]
1 Xは,那覇市に住所を有する漁民であるところ,平成18年2月,水産業協同組合法(以下「水協法」という。)に基づいて設立されたY協同組合への加入申込みを行い,その際481口分の出資引受けを行う旨記載された加入申込書を提出したが,出資金の支払期日までに81口分しか払込みをしなかった...
[解 説]
1 本件は,原告(私立大学法人)が,①被告(学生スキー競技連盟)からその会員である原告スキー部が受けた原告スキー部男子の全日本学生スキー選手権大会への出場を無期限に停止する処分及び原告スキー部の卒業生を被告の役員及び専門委員に推薦する権利を無期限に停止する懲戒処分(本件各処分)の...
[解 説]
1 事案の概要
本件は,基本契約に基づき,被告A会社に対し,継続的に家庭用雑貨等の商品(動産)を販売していた原告が,被告A会社について,平成21年12月1日,民事再生手続が開始されたため,被告A会社に対し,平成21年9月1日から同年10月31日までの期間に販売した商品について,...
[解 説]
1 事案の概要
本件は,いわゆる閉鎖会社の譲渡制限付き株式を,近々上場されることにより株主としての地位を取得でき,価格も少なくとも販売価格に見合う価値を持つようになるかのように装って販売したとされ,その事実の有無等が争点となっている詐欺罪の事案において,原裁判所が,この会社やそ...