最も長い歴史をもつ判例実務誌
[解 説]
1 住民基本台帳ネットワークシステム(以下「住基ネット」という。)は,住民基本台帳に記録された個人情報のうち,氏名,住所など特定の本人確認情報を市町村,都道府県及び国の機関等で共有してその確認ができる仕組みを構築することにより,住民基本台帳のネットワーク化を図り,住民基本台帳に関...
[解 説]
1 本件は,①事件・②事件・③事件とも,平成22年7月11日に実施された参議院議員通常選挙における参議院(選挙区選出)議員選挙について,平成18年法律第52号による改正後の公職選挙法14条1項,別表第3に係る選挙区及び議員定数の規定,すなわち,①事件・③事件判決にいう「本件定数配...
[解 説]
1 事案の概要
本件は,平成22年7月11日に施行された参議院(選挙区選出)議員通常選拳について,東京都選挙区の選挙人である原告が,選挙区及び議員数を定めた公職選挙法の定数配分規定(同法14条1項,別表第3)が,人口比例に基づいて定数配分をしておらず,憲法の保障する選挙権の平等...
[解 説]
1 Xは,東京弁護士会所属の弁護士であり,Y(日本司法支援センター)と①センター相談登録契約,②事務所相談登録契約,③受任予定者契約,④受託予定者契約及び⑤日本弁護士連合会委託援助業務に係る事務の取扱いに関する契約を締結したいわゆる契約弁護士であったが,「契約弁護士に対する措置結...
[解 説]
1 Yは,日本国固有の国技である相撲道の維持発展と国民の心身の向上への寄与等を目的とし,力士,行司等の育成及び力士の相撲競技への公開実施等の事業を行う財団法人であり,Xらは,Yに所属するロシア国籍の力士であった。Yは,平成20年9月8日,Xらが大麻を使用したことは,相撲道の本旨に...
[解 説]
1 Xは外資系旅行代理会社,Yはファイナンシャル・コントローラーとして雇用された外国人である。XはYとの労働契約終了条項に基づき,3か月間の予告期間をもって,契約を終了させることを提案し,Yは,これに合意した。Xは,その後に,Yが業務執行中に種々の不都合な私的な経済活動をしていた...
[解 説]
1 本件は,XがYとの間で,平成15年以来,半導体容器洗浄装置(本製品)を継続的に製造して供給してもらう旨の契約(期間1年で自動更新条項と競業禁止条項がある。本件基本契約)を締結して,本製品の供給を受けてきたところ,①Yが本件基本契約の競業禁止条項に違反して本製品に類似した製品を...
[解 説]
1 事案の概要
(1)原告は,平成8年,元勤務先の株式会社に対して,原告が実用新案登録出願中の考案について登録を受ける権利の一部を譲渡した対価等として,金銭の支払を求める訴訟(別件訴訟)を提起したところ,第1,2審において請求の一部を認容する判決が言い渡された(以下,別件訴訟に...
[解 説]
1 Xは,中国遼寧省大連市で生まれ,中学卒業後軍隊に入隊し,その後,広告会社等で働いていたが,平成20年10月,外国人研修制度を利用して,研修の在学資格で来日した。
そして,Xは,日本語の研修,安全教育等の集合研修を受けた後,平成20年11月20日から,Yにおいて研修を開始した...
[解 説]
1 本件は,Yの営むデイサービスの利用者であった高齢者が,昼食時,食事を誤嚥して死亡するに至ったことについて,利用者の妻子であるX1ないしX3らがYに対して使用者責任または債務不履行責任に基づき損害賠償を求めた事案である。
2 A(死亡時81歳)は,糖尿病,パーキンソン症候群と...
[解 説]
1 本件は,交通事故(本件事故)の被害者であるというXが,事故車両の保有者であるY1及びY1と任意保険を締結していた損害保険会社であるY2に対し,治療費,後遺障害逸失利益,慰謝料及び弁護士費用相当の合計4613万5445円(遅延損害金を除く。以下同じ。)の損害賠償を求めた事案であ...
[解 説]
1 本件は,弁護士が保険会社との間で締結した弁護士賠償責任保険契約に基づき,弁護士から保険金請求権を譲り受けた原告(社会福祉法人)が,弁護士賠償責任保険金の支払を求めた事案である。保険会社は,保険約款の免責条項の適用(被保険者の他人に損害を与えるべきことを予見しながら行った行為に...
[解 説]
1 本件は,小型トランス(電気変圧器)の製造販売を目的とする会社であるXが,工業用大型熱風循環式乾燥装置の製造販売を目的とする会社であるYに対し,Xの工場において発生し,同工場が全焼した火災(本件火災)が,XがYから購入したYの製造に係る熱風循環式乾燥装置(本件乾燥装置)からの発...
[解 説]
1 事案の概要
不動産競売事件の対象建物(2階建て,店舗・居宅。以下「本件建物」という。)に対する根抵当権(以下「本件根抵当権」という。)の設定登記の後,抗告人は,平成6年4月7日,本件建物の共有者であるAとの間で,賃料月額30万円,期間5年の約定で賃貸借契約を締結し(以下「本...
[解 説]
1 本件事案の概要
A会社は,平成18年6月,支払停止などを期限の利益喪失事由とする銀行取引約定書に基づいて借入れをしていたY銀行との間で,Y銀行に対する債務を担保するため,A会社の現在及び将来の債権について,譲渡の効力が生じるときを銀行取引約定書で定める期限の利益を喪失した時...
[解 説]
1 本件の公訴事実及び検察官の主張の概要は,被告人が,大阪府内の遊歩道上において,歩行中の被害者に対し,自転車で追い抜きざまに,背後からその後頭部をハンマー様のもので1回殴打する暴行を加え,被害者に傷害を負わせたというものである。
弁護人及び被告人は,本件の犯人は被告人ではない...