判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

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判例タイムズ No.1321


  • 講演 弁護過誤を避けるために

    加藤新太郎   

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:5
  • 建物の占有と土地の占有民法,民事訴訟法,民事執行法を踏まえた法的分析

    淺生重機   

    引用形式で表示 総ページ数:19 開始ページ位置:20
  • 争点整理の新しい運用に関する一試案福岡民事プラクティス研究会の議論を踏まえて

    藤田正人   

    引用形式で表示 総ページ数:17 開始ページ位置:39
  • 文書提出命令その現状と課題

    松井雅典   

    引用形式で表示 総ページ数:18 開始ページ位置:56
  • 第三小法廷平22.3.2判決

    [解 説]
     1 Xら(被上告人ら)の子であるAは,北海道縦貫自動車道(道央自動車道)において,普通乗用自動車を運転中,飛び出してきたキツネとの衝突を避けようと急ハンドルを切り,同車は,中央分離帯に衝突し,車道上に停止したところ,後続車に衝突され,これにより,Aは死亡した(以下,この自損事故を...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:74
  • 第三小法廷平22.3.30判決

    [解 説]
     1 事案の概要
     本件は,県が施行する道路事業の用地として所有地を買い取られ,地上建物の移転補償金の支払を受けたXが,同建物を第三者(個人)に譲渡して上記土地外に曳行移転させるとともに,他の土地を取得して代替建物を建築した上で,上記移転補償金について,これを租税特別措置法(平成1...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:78
  • 第三小法廷平22.1.26判決

    [解 説]
     1 本判決は,別掲の最高裁平20(受)第1418号事件(判タ1321号74頁)と同一の原判決のうち後続車の運転者に対する損害賠償請求に関するものである(別掲コメントを参照)。Xら(被上告人ら)の子であるAは,Y(上告人)の過失による交通事故により死亡した。Xらは,Yに対し,不法行...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:86
  • 第三小法廷平22.3.30判決

    [解 説]
     1 本件は,Xが,商品取引員であるYに金の商品先物取引の委託(買注文)をしたところ,相場の暴落により損害を被った場合において,Xが,Yの外務員の違法な勧誘行為を理由に消費者契約法に基づき買注文を取り消したと主張するなどして,Yに対し,委託証拠金の返還等を求めるなどした事案である。...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:88
  • 第一小法廷平22.3.15決定

    [解 説]
     1 本件は,被告人が,自らが開設したインターネット上のホームページ内において,フランチャイズによる飲食店の加盟店の募集及び経営指導等を業とする被害会社がカルト集団である旨記載した文章や,同社が会社説明会の広告に虚偽の記載をしている旨の文章を不特定多数の者に閲覧させたとして,名誉毀...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:93
  • 福岡高平21.11.30判決

    [解 説]
     Xら21名(男性14名,女性7名)は広島市又は長崎市に原爆が投下された際,その市域に居合わせた者(広島市6名,長崎市15名)であるが,いずれもY1(厚生労働大臣)に対して原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(被爆者援護法)に基づき原爆症の認定を申請したところ,各人とも疾病(肺気...

    引用形式で表示 総ページ数:23 開始ページ位置:96
  • 福岡地小倉支平21.10.1判決

    [解 説]
     1 訴外A(平成6年生)は,平成13年4月,Yの設置・管理するB小学校に入学し,平成17年4月,5年3組に進級したが,平成18年3月16日,担任教諭から体罰を受け,帰宅直後,自室で自殺した。
     そこで,Aの両親であるXらは,Aは,担任教諭の違法な体罰が原因で自殺したと主張し,Yに...

    引用形式で表示 総ページ数:20 開始ページ位置:119
  • [解 説]
     本件は,住宅設備機器の修理事業を全国的に展開する株式会社(X社)が,同事業に従事するカスタマーエンジニア(以下「CE」という。)を組合員とするZ1,Z2組合からの団体交渉申入れに対するX社の対応が不当労働行為に当たるとした中央労働委員会の不当労働行為救済命令の取消しを求めた事案で...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:139
  • [解 説]
     1 本件は,大相撲に関する週刊誌の記事について,出版社等の名誉毀損の責任の成否が問題となった事案である。
     X1は,元横綱であり,本件記事出版当時X2(財団法人日本相撲協会)の理事長を務めていた。Y1は,週刊現代を発行している出版社であるところ,平成19年6月9日号(以下「本件週...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:149
  • [解 説]
     1 本件は,Yらが,貸金業者の登録のないいわゆるヤミ金融の組織として,Aに対して2回にわたり合計3万2160円を交付し,債権回収を口実に過酷な脅迫を行った結果,Aに2か月足らずの間に合計34万3195円を支払わせ,A及びその夫B並びにAの兄Cを,自殺以外にYらの取立てから逃れる方...

    引用形式で表示 総ページ数:14 開始ページ位置:158
  • 横浜地平21.10.14判決

    [解 説]
     1 訴外A(平成9年生)は,平成18年2月20日,心窩部痛を訴え,数回嘔吐したため,救急車で,Yの開設するB病院に入り,急性胃腸炎と診断され,入院したが,翌21日,絞扼性イレウスで死亡した。
     そこで,Aの遺族であるXらは,B病院の医師には必要な検査を怠った過失があったとし,Yら...

    引用形式で表示 総ページ数:16 開始ページ位置:172
  • [解 説]
     1 本件は,信号待ち停止車両に追突する自損事故(以下「本件事故」という。)を起こした原告が,保険会社である被告に対し,自動車保険契約に基づき,車両保険金を請求した事案である。原告は,本件事故後の飲酒検知の結果,呼気1リットル中に0.1mgのアルコールを保有していること(いわゆる政...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:188
  • [解 説]
     1 関西を中心に節分にその年の恵方を向いて巻き寿司を食する風習があり,最近では全国に広がりつつあるが,本件は,その節分用巻き寿司の商標権侵害が問題となった事案である。
     Xは,大阪市に本店を置く,すしの提供等を業とする老舗の会社で,昭和63年に「招福巻」との商標登録(本件商標)を...

    引用形式で表示 総ページ数:17 開始ページ位置:197
  • [解 説]
     1 事案の概要
     本件は,原告が,本願商標に係る原告の商標登録出願に対する拒絶査定を不服として審判を請求したが,特許庁が同審判請求は成り立たないとの審決をしたため,原告が,同審決の取消を求めた事案である。
     2 本件審決の判断
     本件審決は,本願商標を指定商品中の電気通信機械器具...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:214
  • 東京高平21.12.18判決

    [解 説]
     1 本件は,公正取引委員会(Y)が,Xらを含む多摩地区において営業活動をするいわゆるゼネコン33社が受注価格の低落防止のため入札談合(受注調整)の基本合意(本件基本合意。平成12年9月27日に本件審査が開始されて消滅したとされ,始期は不明。なお,徳倉建設については,受注物件に係る...

    引用形式で表示 総ページ数:48 開始ページ位置:219
  • 東京地平21.11.17判決

    [解 説]
     1 本件は,日本法人である原告が,外国法人である被告との間でソフトウェア開発請負契約を締結したが,被告が納入したソフトウェアの不具合等によって損害を被ったと主張して,債務不履行による損害賠償請求権に基づいて,損害金及び遅延損害金の支払を求める事案である。
     本件の本案前の争点は,...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:267
  • [解 説]
     1 事案の概要
     (1) 本件基本事件においては,平成18年10月17日,最初の売却許可決定がされたが,その後,売却目的物件である建物(以下「本件建物」という。)内で,債務者(所有者)が入札期間前である平成17年12月ころに死亡していたことが判明したため,平成18年12月12日,...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:274
  • 福岡高那覇支平21.9.7決定

    [解 説]
     1 事案の概要
     (1) 当事者等及び譲渡担保権の設定等
     Xは,雑貨卸業を営む株式会社であったが,当該事業を提携先に営業譲渡するとともに,自社倉庫を当該提携先に賃貸した。
     Y銀行は,Xの取引先銀行であるが,上記賃貸に係る賃料債権について,Xから譲渡担保権の設定を受け,Yに開設...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:278
  • [解 説]
     1 本件は,検察官による勾留請求が実質的に前回勾留と同一事実にかかる違法な再勾留請求であるとして,これを却下した原裁判に対し,検察官が準抗告を申し立てた事案である。本決定は勾留請求を却下した原裁判の判断に誤りはないとして,検察官の準抗告を棄却した。
     2 原則として,同一犯罪事実...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:283