最も長い歴史をもつ判例実務誌
《解 説》
1 事案の概要
本件は,被告人が,インターネット上のホームページ内において,直営店のほか多数のフランチャイズ店を有し飲食業等の事業を展開する被害会社がカルト集団である旨記載した文章や,同社が会社説明会の広告に虚偽の記載をしている旨の文章を掲載して不特定多数の者に閲覧させたとして,...
《解 説》
1 Xは,Y(市)の職員からXの長女Aの身体障害者手帳の交付を受けた際に,Aの鉄道運賃・バス運賃については5割引との説明を受けたものの,介護者であるXについての運賃の割引制度に関しては何らの説明を受けなかった。そのため,XはAの介護者として鉄道・バスに乗車した際に正規料金を支払い,...
《解 説》
1 本件は,東京都目黒区の著名な総合結婚式場である目黒雅叙園(以下「本件建築物」という。)の増築計画に関し,本件建築物の周辺に建物を賃借して本店事務所を置く株式会社が,本件建築物の増築部分(以下「本件増築部分」という。)についてされた建築確認処分の取消しを求めた事案である。Xは,本...
《解 説》
1 事案の概要等
(1)平成19年法律第136号による改正前の放送法(旧放送法)33条1項は,総務大臣は,日本放送協会(被告NHK)に対し,放送区域,放送事項その他必要な事項を指定して国際放送を行うべきことを命じ,又は委託して放送をさせる区域,委託放送事項その他必要な事項を指定し...
《解 説》
1 本件事案の概要は,以下のとおりである。
Xは,平成10年4月にYの現業職員として採用され,平成18年7月からY環境森林部の技術員として勤務していたが,平成19年9月6日午前4時30分ころ,酒気帯び運転で検挙され(本件酒気帯び運転),罰金20万円に処せられた。Yは,近時,飲酒運...
《解 説》
1 本件は,Y(都)において,その区域内で発見されたダイオキシン類による土壌の汚染の除去に関する公害防止事業につき,Xが公害防止事業費事業者負担法(以下「負担法」という。)3条の規定する「当該公害防止事業に係る公害の原因となる事業活動」を行った事業者に当たると認定して,Xに対し,平...
《解 説》
1 本件は,富山県内の隣接する3つの普通地方公共団体の住民(X)らが,普通地方公共団体が随意契約の方法により締結した単価契約又は単価変更契約又は購入契約に基づく公金の支出は,随意契約の要件を満たさないから違法であるとして,当該普通地方公共団体の執行機関に対して,法242条の2第1項...
《解 説》
1 本件は,都道府県別に設立されている社団法人「猟友会」の1つである「A県猟友会」の下部組織(いわゆる地元猟友会)で,権利能力なき社団として設立されていた「A県猟友会Y支部」の会員であったXが原告となって,Y支部が解散して権利能力なき「A県猟友会Z支部」が設立されたことを争い,「Z...
《解 説》
1 事案の概要
(1)A社は,銀行取引関係にあったXに対し,A社のB社に対する請負契約に基づく前渡金返還債務の保証を委託し,Xがこれを受けて上記債務を保証したところ,その後,A社の民事再生手続が開始され,同手続で管財人に選任されたYが上記請負契約を解除したため,B社は,Xに対し,...
《解 説》
1 本件は,地盤改良工事の注文者であるXが,請負人であるYによる同工事の施工が不十分であったため,土地上に建築した建物に不同沈下が生じてその取壊しを余儀なくされたなどとして,Yに対し,不法行為又は瑕疵担保に基づき,損害賠償を求めたところ,Yが妨訴抗弁(仲裁合意の存在)を主張してこれ...
《解 説》
1 本件は,不動産(4階建てのビル及び敷地の借地権)の売却処分に関する法律問題及び助言等の委任を受けた弁護士である原告が,原告を解任した被告らに対し,委任の目的を達したものとみなして報酬を請求することができると主張して報酬金及び遅延損害金の支払を求めた事案である。
2 本件ビルは知...
《解 説》
1 本件は,Y4の経営するパチンコ等遊技場である本件店舗で遊技中であったX1・X2夫婦が,本件店舗に赴く際に連れて来た同夫婦の子A(当時2歳)と,同じく本店店舗で遊技中であったY2・Y3夫婦が連れてきた同夫婦の子B(当時2歳)とが本件店舗内の休憩室あるいは店内で遊んでいた際,本件店...
《解 説》
1 本件は,XがAに対する貸付金等について,A死亡によりAを相続したYに対し,その法定相続分に応じた支払を請求したところ,Yが相続放棄をしたと抗弁し,その相続放棄の熟慮期間の起算点が争点の一つとなった事案である。
Aの死亡は,平成15年3月25日であり,相続放棄をするについて3か...
《解 説》
1 本件は,X1及びX2(夫婦)が,保険会社Y(控訴人)に対し,Yの保険代理店であるZとの間でそれぞれ一時払保険料を500万円,6500万円,7000万円とする3個の傷害保険契約(本件各契約)を締結し(X1が一時払保険料500万円及び6500万円の各契約当事者,X2が同7000万円...
《解 説》
1 事案の概要
被告が,原告の商標「忠臣蔵」(本件商標)に係る商標登録のうち,指定商品「米,脱穀済み大麦,食用粉類,強化米」についての「不使用」を理由とする当該登録の取消しを求めて審判請求をしたところ,特許庁は,使用の事実が認められないとして,当該登録を取り消す旨の審決をした。
...
《解 説》
1 本件は,発明の名称を「レーダ」とする本願発明について,拒絶査定不服審判請求をしたXが,不成立審決をしたY(特許庁長官)を被告として,審決取消訴訟を提起した事案である。
Yは,概要,引用発明から出発して,本願発明に到達することが容易であると判断した。
本願発明は,簡単に説明す...
《解 説》
1 本件事案の概要は次のとおりである。Xはタレントとして芸能活動を行っている女性であり,Yは雑誌等の出版をしている会社であり,週刊誌「アルファ」,「ベータ」等を出版,販売している。本件は,ストリップショーに出演したXが,Yに対し,人格権,肖像権及びパブリシティ権を被保全権利として,...
《解 説》
1 事案の概要
所有者会社の代表者として本件建物を占有している抗告人は,同人に対する引渡命令について,買受人とは別の会社に所属するAが買受人の代理人と称して抗告人らと立退交渉等を行っており,これは弁護士法72条等に抵触する違法なものであるなどと主張して,執行抗告をしたが,原審は,...
《解 説》
1 事案の概要
X(当時17歳)は,遊び仲間であるV(当時18歳)に対して好意を寄せていたところ,V方で就寝中に性交渉を求められたというXにとってショッキングなことが起きた。Xの友人のYは,Xからそのことを打ち明けられ,詳しく事情を聞くため,遊び仲間であるAF6名(Bのみが女性)...