最も長い歴史をもつ判例実務誌
《解 説》
1 本件は,原告らが,株式会社ミドリ十字(以下「ミドリ十字」という。)が製造,販売した血液製剤フィブリノゲン(以下「フィブリノゲン製剤」という。)及び非加熱血液凝固第Ⅸ因子複合体製剤(以下「クリスマシン」という。)によってC型肝炎に感染したとして,合併等により,ミドリ十字の負債...
《解 説》
1 Xは,中華人民共和国国籍を有する女性であるが,日本人男性と偽装結婚をし,平成7年10月に,在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間6月として上陸許可を受けて日本に入国し,在留期間経過後も皿洗いのアルバイト等をしながら不法に残留していた。平成9年4月ころ,日本人女性Zの自宅の掃...
《解 説》
1 厚生年金保険法106条に規定するA基金が,代議員の定数の4分の3以上の多数による代議員会の議決があったものとして,同法145条2項に従って,被告に対し,解散の認可を申請したところ,被告は,A基金に対し,平成15年8月21日付けで解散を認可した(以下,この認可を「本件認可」と...
《解 説》
1 本件の事案の概要は次のとおりである。
深谷市は,平成13年1月9日に実施された深谷市の一区域(西区域)の一般廃棄物収集運搬業務の委託に関する指名競争入札(以下「本件入札」という)において,低額落札による弊害が生じないようにするため,最低制限価格としての基準価格を2億280...
《解 説》
1 本件事案の概要は,Y大学の国際関係学部の教授であったXが,同大学学部には70歳まで順次定年が延長される慣行(事実たる慣習)があるにもかかわらず,定年延長を拒否されて65歳で定年退職の発令を受けたことから教授の地位の確認及び定年退職辞令後の月額給与の支払いを請求したところ,こ...
《解 説》
1 本件は,分譲マンション(本件建物)を購入した原告らが,本件建物は環境物質対策基準に適合した住宅との表示であったにもかかわらずいわゆるシックハウスであり,居住が不可能であるとして,第1に,消費者契約法4条1項に基づく売買契約の取消し,売買契約の錯誤無効又は詐欺取消しを理由とす...
《解 説》
本件は,外資系金融機関に勤務して包括的長期為替予約(いわゆるフラット為替)を内容とする金融商品を販売している原告が,被告(日本公認会計士協会)に対し,包括的長期為替予約に対するヘッジ会計の適用について,被告が企業会計審議会意見に基づき関係者に対する意見聴取手続を経て作成した実務...
《解 説》
1 原告は,筋強直性ジストロフィー症により寝たきりとなって介護が必要な状態になったため,介護保険契約を締結している被告に対し,筋強直性ジストロフィー症が発症したのは介護保険契約を締結した後であると主張して,保険金の支払を求めた。これに対し,被告は,原告は保険期間開始前に要介護状...
《解 説》
Aは,昭和60年11月1日,Yとの間で災害割増特約及び傷害特約(以下「本件特約」という。)の付された生命保険契約に加入していた者であるが,平成12年9月11日,胸痛及び呼吸苦を訴え,翌12日,B大学付属病院(以下「B病院」という。)で診察を受けた。Aは,急性心筋梗塞及び急性心不...
《解 説》
1 事案の概要
(1) 原告(①ないし④事件共通)は,昭和59年,テプレノンを有効成分とする胃炎・胃潰瘍治療剤「セルベックスカプセル50mg」(原告商品)につき,その販売を開始した。原告商品は,蓋をなす部分が概ね緑色で,蓋をされる部分が概ね白色で構成されたカプセルに薬剤が収め...
《解 説》
1 事案の概要
Xは世界的な金融グループを構成する外国法人であり,平成4年12月以降,Yを中心とする数社が所有する高層ビル(以下「本件建物」という。)の約25%を賃借し,日本における事業活動の拠点として使用していた。
Xは,平成13年11月ころより,本件建物の賃料が近隣の相...