判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

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判例タイムズ No.1109


  • 民事訴訟における証人尋問弁護士、裁判官の意識調査アンケ-トをもとに

    加藤新太郎    那須弘平    三木浩一    高橋宏志    小松初男    伊藤繁   

    高橋宏志[司会]

    引用形式で表示 総ページ数:38 開始ページ位置:4
  • 破産異時廃止事案における管財手続の合理化大阪地裁における破産管財事件処理の現状と課題

    植田智彦    岡本光弘   

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:42
  • 独占禁止法上の違法性判断における利益衡量について学説と判審決の比較

    平林英勝   

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:52
  • ある刑事陪審トライアルを傍聴しての若干の感想

    坂田威一郎   

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:60
  • 奥林潔   

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:65
  • 素因減責における公平素因に対する加害者の認識について

    松居英二   

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:75
  • <ブック・レビュ->加藤新太郎編 羽田野宜彦=伊藤博著『リ-ガル・コミュニケ-ション』

    菅原郁夫   

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:83
  • 東京高平14.11.14判決

    《解  説》
     一 原告は、「建築物の骨組構築方法」の特許発明(被告が特許権者)につき無効審判請求をしたが、特許庁の審決は、原告の主張した無効理由すべてについて理由がないとして、審判請求を不成立とした。無効理由の一つに、本件発明は、同日に特許出願された発明と同一のものがあるときに関する特許法三...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:86
  • 東京地平14.9.19中間判決

    《解  説》
     一 原告は青色発光ダイオードに関する一連の発明により世界的な評価を受けている研究者であり、被告は青色発光ダイオードの分野における世界有数のメーカーである。本件において、原告は、被告会社に在職中にした「窒素化合物半導体結晶膜の成長方法」の発明につき、被告会社社長の業務命令に反して...

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:94
  • 《解  説》
     一 本件は、同一所有者に属する二戸の区分所有建物(一階と二階)から構成される一棟の建物と敷地(分離型)に共同抵当権を有していた者が、二階部分につき不動産保存の先取特権に基づき申し立てられた競売における売却許可決定に対し、執行抗告を申し立てた事案である。抗告人の主張の要旨は、①申...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:109
  • 最高一小平14.10.17判決

    《解  説》
     一 タイ王国の国籍を有するXは、昭和六三年二月、同国において日本人Aと婚姻し、平成元年四月、後に「日本人の配偶者等」の在留資格とみなされた「日本人の配偶者又は子」の在留資格で本邦に上陸した。Xは、その後数回にわたり、「日本人の配偶者等」の在留資格による在留期間の更新許可を受けて...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:113
  • 最高一小平14.10.3判決

    《解  説》
     一 愛知県は、工事請負業者九社から成る共同企業体との間で、愛知芸術文化センター建設工事の完成を内容とする請負契約を締結したが、その後、同工事に関し変更契約(以下「本件変更契約」という。)を締結し、右共同企業体に対し、増額した請負代金を全額支払った。本件は、愛知県の住民であるXら...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:123
  • 最高一小平14.7.11判決

    《解  説》
     一 本件は、割賦購入あっせんを目的とする株式会社である被上告人(X)が、商品代金の立替払契約による立替金の支払債務につき連帯保証した上告人(Y)に対し、立替金等残金二五一万七〇〇〇円と遅延損害金の支払を求めた事案である。
     Yは、抗弁として、本件立替払契約は、販売店から主債務者...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:129
  • 最高一小平14.10.10判決

    《解  説》
     一 事案の概要
     本件は、訴外A株式会社から、同社が第三債務者(顧客)に対して有する現在及び将来の報酬債権を譲り受け、債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(以下「債権譲渡特例法」という。)に基づき最初に債権譲渡登記(同法二条一項)を経由したX株式会社と次に同登記を...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:134
  • 最高二小平14.7.12決定

    《解  説》
     一 本件は、公正証書遺言により遺言執行者に指定された申立人(X)が、遺言執行者として、相手方ら三名(BないしD、被相続人の妻、長男及び二男)を被相続人の推定相続人から廃除するとの審判を求める事案であり、遺言による推定相続人廃除申立てを却下する決定に対する参加人(A)の抗告権の有...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:138
  • 最高一小平14.10.3判決

    《解  説》
    第一 事案の概要
     一 事実関係の概要等
     1 XとY(生命保険相互会社)は、被保険者をA(Xの代表取締役)、保険金受取人をXとする集団扱定期保険契約(以下「本件保険契約」という。)を締結した。本件保険契約には、被保険者が、保険契約者又は保険金受取人の故意により死亡した場合には、...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:139
  • 《解  説》
     一 本件は、Y1が設置する児童相談所が一時保護措置の対象としていた児童であるAの養父X1及び実母X2が、同相談所の所長Y2と職員Y3がAを帰宅させる条件としてXらの離婚を強要したと主張して、Y1に対しては使用者責任又は国家賠償法一条一項所定の責任に基づき、Y2及びY3に対しては...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:149
  • 福岡高宮崎支平14.5.10判決

    《解  説》
     一 Xは、Yに対し、平成一一年改正前の県情報公開条例に基づいて平成六年度の県監査委員事務局の旅費及び食料費に関する文書並びに出勤簿の開示を請求したところ、Yはその一部を非開示とする決定をしたので、その取消しを求めて提訴した。
     二 原審は、いくつかの争点のうち、①県条例九条二号...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:156
  • 広島高岡山支平12.10.26判決

    《解  説》
     一 訴外A(昭和二二年生)は、大学卒業後倉敷市役所に技術職員として採用され、建設局土木部等で勤務していたが、平成元年一一月二四日に発症した急性心筋梗塞のため翌二五日に死亡した。
     そこで、Aの配偶者であるXは、Aの心筋梗塞による死亡が公務上の災害に該当するとして、Yに対し、地方...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:162
  • 長崎地大村支平12.12.22判決

    《解  説》
     一 Xは、平成八年三月、Y1会社との間で、木造セメント瓦葺二階建居宅兼診療所(以下「本件建物」という)を、代金三七一五万円で新築する旨の本件請負契約を締結した。
     そして、Xは、同年六月、本件建物が完成したので、代金全額を支払って本件建物の引き渡しを受け、一階を診療所、二階を居...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:166
  • 《解  説》
     一 本件は、刑事事件の被告人であるXが、㈱新潮社(Y1)の発行した写真週刊誌「フォーカス」(以下「本件週刊誌」という。)の掲載した二件の記事によって名誉を毀損され、また、肖像権を侵害されたとして、Yら(Y2は本件週刊誌の編集長、Y3はY1の代表取締役、Y4ないしY8はいずれもY...

    引用形式で表示 総ページ数:17 開始ページ位置:170
  • 横浜地平13.10.11判決

    《解  説》
     一 事案の概要
     原告は、平成五年一〇月の鎌倉市長選挙において当選し、平成九年一〇月の同選挙においても再選を果たして、現在、二期目の鎌倉市長の地位にある者である。
     被告甲野は、JR鎌倉駅西口広場前所在の甲野ビルの所有者、被告市民の会は、鎌倉市の行革を市民サイドから推進し、公正...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:186
  • 《解  説》
     成人した子の慢性腎不全の治療のため、父親のXは、自分の腎臓を提供することとし、医療機関であるYにおいて、生体腎移植手術が行われた。しかし、移植手術後の術後管理などに不備があり、移植を受けた子が死亡した。本件は、子の両親が医療機関であるYを相手方として、損害賠償を請求した事案であ...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:198
  • 岡山地平12.10.11判決

    《解  説》
     一 X1は、平成九年三月三日、左精巣に痛みを感じたため、岡山市立市民病院を訪れ、診察を受けたところ、急性精巣上体炎(副睾丸炎)と診断され、同病院に入院した。
     そして、同月七日、同病院において、X1は本件手術を受け、同月一五日、退院したが、右手術により左精巣は全て摘出されてしま...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:203
  • 名古屋地平12.7.3判決

    《解  説》
     一 X1は、平成三年六月、Yが設置管理する病院において双子を出産したが、その際、第二子Aに臍帯脱出が生じたため、重度の仮死・無酸素脳症の状態で出生し、その後、誤嚥による呼吸不全により死亡するに至った。
     そこで、X1とAの父であるX2は、(一)医師において、分娩開始時にAの胎位...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:209
  • 《解  説》
     一 X1は、平成四年七月、Yの経営する病院で受診したところ、脳底付近に未破裂脳動脈瘤の存在が疑われたため、同病院に入院し、脳動脈瘤をクリッピングする手術(以下「本件手術」という)を受け、また、頭蓋内圧亢進を軽減するための右前頭葉切除術を受けたが、半身麻痺、意識障害、人格障害等の...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:214
  • 名古屋地平12.4.21判決

    《解  説》
     一 X1は、X2との間の第一子を懐妊したため、平成元年五月一〇日、Yの経営する病院に入院し、翌一一日、吸引分娩によりX3を出産したが、X3は、出生時における重篤な胎児仮死による低酸素性虚血性脳症のため、重篤な脳性麻痺の後遺障害が残った。
     そこで、Xらは、(一)分娩介助に当たっ...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:221
  • 《解  説》
     本件は、コスモ証券の株主である原告が、同社の代表取締役兼取締役又は取締役であった被告らに対し、コスモ証券が、多額の債務超過に陥った関連会社であるコスモ産業を清算するに当たり、同社に対して一六〇億円を供与したことについて、支配的株主である大和銀行のコスモ産業に対する貸付金の返済を...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:226
  • 《解  説》
     一 本件は、Y(被告)の販売するゲームソフトに、X(原告)が有する商標権に係る商標と同一の標章を付しているとして、XがYに対して損害賠償の支払を求めた事案であり、その概要は、以下のとおりである。Xは、家庭用テレビゲームおもちゃを指定商品として、「ぼくは航空管制官」を登録商標とし...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:235
  • 名古屋地平12.8.9判決

    《解  説》
     一 本件は、車椅子の実用新案権者、同実用新案権の専用実施権者、右実用新案権の実施品の販売会社であるXらが、跳ね上げ式アームレストを有する車椅子を製造販売しているYに対し、実用新案権又はその独占的通常実施権侵害あるいは不正競争防止法二条一項一号違反を理由として製造販売等の差止め及...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:241
  • 《解  説》
     一 新聞報道等を総合すると、事案の概要は以下のとおりである。
     申立人(妻)は、相手方(夫)から、二一年間にわたって、毎日五時間近く「おまえは使うことだけできて働けない無能な女だ。家事なんて仕事のうちじゃない。」「物を買いすぎる。一日に千円でも使いすぎだ。」「死ね。」等非難され...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:252
  • 《解  説》
     一 Xは、一一階建てのテナントビルの管理者であるが、右ビルの区分所有者であるYが、平成三年から平成一二年までの間に右ビルの管理費等約一二〇〇万円の支払を怠っているため、Yに対し、滞納管理費等の支払のほか、管理費等の滞納が区分所有者の共同の利益に反する行為であるとして、建物の区分...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:253
  • 《解  説》
     一 事案の概要
     本件は、地下二階付一〇階建マンション(以下「本件マンション」という)の区分所有者らである原告らが、本件マンションの分譲業者である被告に対し、地下二階部分(以下「A部分」という)及び公道から同部分へと進入する坂道部分(以下「本件スロープ部分」という)は、いずれも...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:255
  • 大阪高平14.10.31判決

    《解  説》
     一 事案を単純化すると、次のとおりである。すなわち、X及びYらは、不動産について同順位の根抵当権を有していたところ、Xは、被担保債権六三億円余(極度額六五億円)のうち八億円を請求債権として根抵当権実行を申し立てたが、不動産は約二五億円で売却され、配当段階において、Xは被担保債権...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:263
  • 《解  説》
     一 本件は、自動車を運転し、勤務先に出勤する途中の被告人が、交差点の手前約一三七メートルの地点で赤信号を認めたのに、先を急ぐ余り、これを殊更無視し、直進車線で信号待ち停車中の自動車約一〇台を避けて直進するため、先行車両が停止していなかった右折車線に進路を変更した上、時速約七〇な...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:270
  • 東京高平14.10.29判決

    《解  説》
     一 事案の概要
     本件は、東京都渋谷区の商業地(二筆合計四〇五・三三平方メートル)の平成九年度の固定資産評価について、固定資産評価審査決定の取消が請求された事件である。土地課税台帳に登録された価格は、合計で八億八七〇〇万八七六〇円であったが、これについて所有者Xがした審査申出は...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:272
  • 東京地平14.12.13判決

    《解  説》
     Xらは、平成一一年八月一三日、Yが経営し、調理に従事する割烹料亭において、Yがイシガキダイを調理し、アライ(白身魚の刺身を冷水で締めた料理)や兜等の塩焼きにした料理を食べたところ、これに含まれていたシガテラ毒素を原因とする食中毒に罹患し、下痢、嘔吐、発疹、皮膚掻痒症、鳥肌発作、...

    引用形式で表示 総ページ数:18 開始ページ位置:285