最も長い歴史をもつ判例実務誌
《解 説》
一 本件は、Y銀行に対して有していた、自動継続定期預金等多数の定期預金債権の仮差押えを受けたXが、仮差押えが取り下げられた後に、Y銀行に対し、それまでの間の定期預金利息として一億一四〇〇万円余の支払等を求めている事件である。
これら定期預金債権は、平成二年四月三日にXの債権者...
《解 説》
一 事案の概要
本件は、Xらが、その子Aが交通事故後搬送されたY病院の医師Bの医療過誤により死亡したと主張して、Yに対し不法行為に基づく損害賠償を求めた事案である。
Aは、自転車を運転中タクシーと接触して転倒し、頭部等を打撲し、頭蓋骨骨折を伴う急性硬膜外血腫の傷害を負った。...
《解 説》
一 本件本訴は、Aの相続人である二男Xが、「遺言者A所有の不動産である東京都荒川区○○○△丁目□番□号をXに遺贈する」旨の記載のあるAの自筆証書遺言によって、同住所に所在する本件土地建物のAの共有持分を取得したと主張して、本件土地建物の他の共有持分者であるYらに対して、本件土地...
《解 説》
一 本件は、被告会社の代表取締役である被告人が、被告会社の業務に関し、免許を受けないで、本邦内にある送金依頼人らから、大韓民国内にある受取人らへの送金の依頼を受け、送金資金として本邦通貨を受領した上、直接現金を大韓民国内に輸送せずに、同国在住の共犯者に対し、ファクシミリで送金依...
《解 説》
一 事件の概要
1 原告は、脳性小児麻痺の後遺症のため、幼少時以来完全四肢麻痺で、現在も身体を自力でほとんど動かせない。二六歳ころ母の介護を離れて自立生活を始め、現在も生活保護を受給し、在宅介護による自立生活を営んでいる。原告の母は、生前、石川県心身障害者扶養共済制度条例に基...
《解 説》
一 事案の概要及び主たる争点
被告は、平成一〇年三月一五日施行の石川県議会議員補欠選挙に立候補して当選したが、その選対本部を実質的に統括していた甲が公職選挙法(以下「公選法」という。)二二一条一項一号の罪(買収及び利益誘導罪)により禁錮以上の刑に当たる懲役一年(執行猶予五年)...
《解 説》
一 事案の概要
1 本件は、千葉県内に居住する原告二名が、千葉県公文書公開条例(以下「本件条例」という)に基づき千葉県監査委員事務局のタクシー等の利用代金の支出に関する公文書の公開を請求したところ、被告である千葉県代表監査委員が右支出に関する三〇件の公文書の一部を非公開とする...
《解 説》
一 控訴人(一審原告)は、出入国管理及び難民認定法(以下、条文は同法の条文)二条の二及び別表第二所定の「日本人の配偶者等」の在留資格で日本に滞在していたタイ王国国籍の女性であるが、夫と別居していたこと等から右在留期間の更新を拒絶されたため、二条の二及び別表第一の三所定の「短期滞...
《解 説》
一 本件訴訟が提起された地区は、神奈川県北部にある山間地であるが、都市部の近郊でもあることから、投機的な土地開発の対象になりやすい場所であった。Xらは、その環境立地が気に入って昭和四四年頃から同地区に移住していた者であるが、その隣接地を含む周辺地を広範囲に所有する地主Aが多額の...
《解 説》
一 本件は、建設業を営む原告に対する平成二年一月一日から同年一二月三一日までの課税期間及び平成三年一月一日から同年一二月三一日までの課税期間の消費税に関して、消費税法(二八条一項及び三〇条一項・七項については、平成六年法律第一〇九号による改正前のもの。以下「法」という)三〇条七...
《解 説》
Xの夫A(昭和二九年一二月生)は、B社でプレス工をしていたが、昭和六〇年一月一一日、自ら縊首して死亡した。Xは、Aの自殺が過労により反応性うつ病にかかったためであると主張し、労働基準監督署長に対し、労働者災害補償保険法(労災保険法)に基づき、遺族補償給付を請求したが、Yは、Aの...
《解 説》
一 XはY証券会社との間で株式や投資信託の委託取引を行っており、Yの担当者甲からA銀行の株の買付けを勧められたことがあったが、これを断った。ところが、送付された取引報告書によりA銀行株二万株を買い付けたことになっていること(第一取引)を知り、甲に無断取引であるとして抗議の電話を...
《解 説》
本件は、飲酒の上普通乗用自動車を運転していた(y)が、赤信号を無視して、A(一六歳。高校二年生)の運転する原動機付き自転車に衝突して、これを転倒させて同人を死亡させた事案であり、Aの両親である(o)及び(p)、兄妹である(q)ないし(s)が、(y)及び(y)の元上司で(y)と共...
《解 説》
一 本件は、右大腿部の閉塞性動脈硬化症治療のため、Yが開設し経営する島根県立中央病院で腹部大動脈―両外腸骨動脈バイパス手術(以下「本件バイパス手術」という)を受けたXが、左足趾の血行不全を起こし、左下腿部の壊死切断を余儀なくされたため、本件バイパス手術を担当した医師に医療行為上...
《解 説》
一 X会社は、Y保険会社との間で、受取人をXに、被保険者を代表取締役A等の役員らにする生命保険契約(本件契約)を締結していたところ、Aによって経営から排除されたかつての実質的経営者Bが再び経営権を取り戻すため暴力団関係者と共謀の上、Aを殺害した(殺害当時、Bは取締役の地位にあっ...
《解 説》
一 要旨と関連する事実経過はかなり複雑であるが、簡単に記載する。
本件には、先行する関連事件があるが、まず、その概要から説明する(詳細は、東京地判平12・9・27本誌一〇四二号二六〇頁を参照されたい)。関連事件は、「連続壁体の造成工法」に関する特許権(本件特許権)を有している...
《解 説》
一 原告は生海苔の異物分離除去装置に係る特許権を有しているが、被告製造販売の海苔異物除去機は特許権を侵害するとして、製造販売の差止め等を請求。原判決は、被告製品の構成は、特許発明の構成B「この環状枠板部の内周縁内に第一回転板を略面一の状態で僅かなクリアランスを介して内嵌めし」の...
《解 説》
一 本件は、いわゆるカラオケボックスにおいて、カラオケ装置を使用して音楽著作物を再生し、客がこれに合わせて歌唱するということについて、その経営者に著作権侵害ないし使用料相当額の不当利得が成立するかどうか、成立するとした場合に賠償又は返還すべき金額がいくらとなるのかが争われた事案...
《解 説》
本件は、地方都市の国道沿いにある商業地一八七五平方メートルの賃料増額が求められた事例である。最初の賃貸借は、昭和五二年にバッティングセンター営業用建物所有の目的でされたが、その後は、主に国道沿いの飲食店用建物所有目的の土地賃貸借として経過している。地代は、昭和五二年に月額一二万...
《解 説》
X(元妻)とY(元夫)は、昭和四〇年に結婚した医師で、結婚生活の大半を米国カリフォルニア州で過ごしたが、平成二年に同地で離婚した。離婚時、カルフォルニア上級裁判所によって、控訴人に対し、清算的財産分与を命じる判決と扶養料支払を命じる判決が言い渡された。判決言渡後、控訴人、被控訴...
《解 説》
Xは、交通事故によって受傷して、自賠法施行令別表1級3号の後遺障害が残存し、加害者であるY1及びY1と自動車総合保険契約を締結していた保険会社であるY2に対し、損害賠償請求訴訟(前訴)を提起した。この訴訟において、Xは、当初、損害額を一億二一八九万五九八七円と主張し、その全額及...
《解 説》
一 本件の公訴事実は、石油売買仲介業等を営んでいた被告人が、①平成四年から三箇年分の所得税について虚偽過少の申告をして、三億三〇〇〇万円余りをほ脱し(所得税法違反)、②関西国際空港株式会社の代表取締役甲に対し、四回にわたり、合計一八二万円余りの金品と一人当たり合計三四万円余りの...
《解 説》
一 事案の概要
本件は、登校途中の女子小学生二名が誘拐され、その翌日に、山中の道路付近斜面に頚部を絞められて殺害された右二名の死体が遺棄されているのを発見されたという事案である。本件では犯人性が争点として激しく争われ、証拠上被告人の犯人性を直接基礎付ける証拠は存在しなかったた...
《解 説》
一 Aはスリランカから来日して、在留資格のないまま土木作業員として就労していたが、原付自転車で走行中、Yの運転する自動車と接触する交通事故に遭って死亡した。本件は、Aの妻子でスリランカの国籍を有し同国に居住しているXらが、Yに対し自賠法三条に基づいて損害の賠償を求めた事案である...