判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

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判例タイムズ No.1017


  • 21世紀の司法制度を考える

    最高裁判所   

    司法制度改革に関する裁判所の基本的な考え方

    引用形式で表示 総ページ数:22 開始ページ位置:4
  • いわゆる特定調停法・同規則の制定とその運用について

    林道晴   

    引用形式で表示 総ページ数:20 開始ページ位置:26
  • <ビジネス・ロ-・レポ-ト54>三者間相殺契約の対外的効カ

    大阪企業法務研究会   

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:46
  • <刑事証拠法に関する裁判例の研究31>補強証拠の証明力(下)

    杉田宗久   

    仙台高判昭和60年4月22日

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:59
  • <関西家事事件研究会報告1>監護者指定とは何か

    沼田幸雄   

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:67
  • 瀬木比呂志   

    引用形式で表示 総ページ数:11 開始ページ位置:76
  • <銀行実務と民事裁判24>共同企業体の代表者名義預金の帰属

    大西武士   

    最二小判平11・4・16金法1554号77頁

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:87
  • <特別刑法判例研究38>新領海における韓国漁船操業取締りと旧日韓漁業協定

    勝亦藤彦   

    広島高松注文判平10・9・11

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:94
  • 最高二小平11.11.12決定

    《解  説》
     一 本決定は、新民事訴訟法施行後、許可抗告制度の下で文書提出命令につき最高裁が判断を示した初めての決定であるとともに、学説、下級審の決定例が分かれていた銀行の貸出稟議書の提出義務について判断が示された決定である。
     二 事案の概要
     基本事件は、Y銀行から融資を受けて証券取引に...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:102
  • 最高三小平11.11.9判決

    《解  説》
     一 本件は、主債務者が破産免責決定を受けた場合に、免責決定の効力の及ぶ債務の連帯保証人が、その債権についての消滅時効を援用することができるかどうかが争われた事案である。
     二 本件の事実関係及び訴訟経過の概要は、次のとおりである。
     1 商人であるAは、昭和五六年四月にB銀行か...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:108
  • 最高三小平11.9.14判決

    《解  説》
     一 本件は、後妻である被告に対し、その不動産等大部分の財産を与える旨を内容とするいわゆる危急時遺言について、先妻の子らが、右遺言当時、遺言能力がなかった旨、また、遺言者は証人が原稿を読み上げたのに対し、終始受動的であり能動的表意がないから、口授があったとはいえず、所定の要件を欠...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:111
  • 最高三小平11.11.30決定

    《解  説》
     一 韓国籍を有する被告人は、韓国漁船の船長として、法定の除外事由がないのに、平成九年六月九日、島根県浜田市所在の馬島灯台から真方位三一七度約一八・九海里付近の本邦の海域において、あなごかご漁業を行ったとして、外国人漁業の規制に関する法律三条一号違反の罪で起訴された。
     二 本件...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:114
  • 《解  説》
     一 事案の概要
     大分県内に住所を有するXが、大分県情報公開条例(本件条例)に基づき、本件条例で実施機関とされている大分県監査委員から権限の委任を受けたY1(同県代表監査委員)に対し、大分県教育委員会の旅費(宿泊料)の支出に関して、同人外四名がした住民監査請求の審理に係る一切の...

    引用形式で表示 総ページ数:17 開始ページ位置:116
  • 《解  説》
     一 本件は、東京都内に事務所を有する原告が東京都公文書の開示に関する条例(本件条例)における実施機関である被告(都知事・出納帳室)に対して、「出納帳室保管の警視庁企画課の九五年度の管外出張旅費・随時の協議等の飲食費の支出に関する一切の資料」の開示を請求したところ、被告が、右公文...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:132
  • 《解  説》
     一 本件は、個人住宅の建築を手掛ける工務店を営む原告の所得税三か年分に対する更正処分等と平成二年分の消費税の決定処分の各取消請求事件である。原告は、昭和六三年分から平成二年分までの事業年度における所得税について確定申告をしたが、平成二年分の消費税の申告はしなかった。そして、原告...

    引用形式で表示 総ページ数:16 開始ページ位置:139
  • 東京地平10.12.25判決

    《解  説》
     一 Yの前身である日本住宅公団(以下「住宅公団」という。)は、昭和四八年一〇月一七日から昭和五〇年一一月二九日までの間に、地域一帯の開発を行う目的で、当時の所有者であったX又はその被承継人(以下「本件売主」という。)から、農地法五条の許可を条件として、田、畑(以下「本件土地」と...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:155
  • 《解  説》
     一 X1X2は、Yが、X1を、昭和四八年六月、同五八年八月、平成三年八月の三回にわたり強姦したことを請求原因として、Yに対して不法行為に基づく慰謝料請求をしたが、一審の第四回口頭弁論期日において、「Yの三回の強姦を含む継続的なセクシャル・ハラスメントや平成八年二月以降のYの明示...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:166
  • 《解  説》
     一 本件の事案の概要は、以下のとおりである。
     X銀行はY1、Y2会社(Y1ら)と概ね次の契約を順次締結した。
     ①米ドルコールオプションをY1らがXから購入する取引
     ②XのY1らに対する米ドル建の貸付(インパクトローン)
     ③豪ドルプットオプションをY1らがXから購入する取...

    引用形式で表示 総ページ数:21 開始ページ位置:173
  • 名古屋地平10.6.22判決

    《解  説》
     一 本件は、投資ジャーナルグループの詐欺行為により損害を被ったと主張する顧客Xらが、グループ統括者の妻Y1、幹部社員Y2、取締役Y3、幹部社員Y4ないしY6に対して、不法行為もしくは商法二六六条の三に基づいて損害賠償を請求したものである。本判決は、
     1 投資ジャーナルグループ...

    引用形式で表示 総ページ数:21 開始ページ位置:193
  • 大阪地平10.12.18判決

    《解  説》
     一 事案の概要
     1 本件は、Zが第三者の精子を用いて人工授精を行い妊娠、出産した子Yに対し、Zの夫であるXが嫡出否認の訴えを提起したところ、Yが、XはZの人工授精前又は出産後にYを自己の嫡出子であると承認する旨の意思表示をしたので、民法七七六条により嫡出否認権を喪失したと主張...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:213
  • 《解  説》
     本件は、東京電力が、同社支店及び営業所等において、架空又は水増しの発注を行って、総額約六〇〇〇万円の裏金を作り、これが発覚してもって税務当局より更正決定を受けて追徴課税されたことについて、代表取締役の被告らには代表取締役として業務監視を行うべき注意義務の懈怠があったとして、同社...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:215
  • 《解  説》
     一 二つの判決はいずれも受取人の保管中に盗難に遭った手形を取得した原告からの手形金請求について、盗難後原告に至るまでの取得者すべての善意取得を否定して、請求を棄却した事例である。
     二 ①事件の事実関係は次のとおりである。
     本件手形は額面一〇〇〇万円の約束手形であるが、(1)...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:219
  • 《解  説》
     一 本件は、Xがエリスロポエチン及びその製剤(Y製品)を製造・販売しているYに対し、酸性糖タンパク質の特許権(本件特許権)の侵害を理由として、Y製品の製造・販売の差止め及び廃棄等を求めた事案である。エリスロポエチン(EPO)とは、酸性糖タンパク質の一種で、腎臓で生産、分泌される...

    引用形式で表示 総ページ数:14 開始ページ位置:225
  • 《解  説》
     一 本件は、ガス圧を利用して、弾丸を発射するとともに自動的に弾丸の供給を行う機構を備えた玩具銃に関する発明の特許権者であるXが、同様の機構を備えた玩具銃(Y製品)を製造販売するYに対して、特許権侵害を理由として、Y製品の製造販売の差止め、Y製品とその金型の廃棄及び損害賠償を求め...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:238
  • 《解  説》
     本件は、自動車等が雪道などの悪路から脱出する際に用いる悪路脱出具にかかる実用新案権の侵害が争われた事案である。
     Y1は、悪路脱出具を製造しY2に販売し、Y2は、これを一般消費者に販売していたところ、Xは、右悪路脱出具がXの実用新案権を侵害するものとして、Y1、Y2に対し損害賠...

    引用形式で表示 総ページ数:11 開始ページ位置:245
  • 東京地平11.10.18判決

    《解  説》
     本件は、故三島由紀夫との交際などを描いた小説「三島由紀夫――剣と寒紅」(本件書籍)について、その遺族が、出版社(Y1)、Y1の出版局長(Y2)及び執筆者(Y3)を相手に出版差止め等を求めた事案である。本件書籍には、三島由紀夫がY2に宛てて書いた未公表の手紙及び葉書(一五通、本件...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:255
  • 《解  説》
     本件は、江戸風俗の資料画等を描く画家であるXが、佃煮類の製造販売業者であるYに対し、Yのキャラクターデザイン(Y図柄)がXの図画を複製し、かつ、一部修正したものであるとして、複製権、同一保持権に基づくY図柄の使用差止め等並びに右各権利及び氏名表示権の侵害に基づく損害賠償を請求し...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:260
  • 《解  説》
     本件の事案の概要は、次のとおりである。すなわち、X(申立人、当審相手方)とY1(原審相手方、抗告人)は、婚姻し長男、二男及び長女Z(事件本人。本決定時、小学一年)をもうけたところ、Xの不貞を原因に三名の子の親権者をいずれもYと定めて協議離婚したが、X又はY1が第三者と婚姻届した...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:265
  • 《解  説》
     本件は、日本人男女(男をY、女をXとする)間に生まれた男児Aの養育料の支払を給与天引の方法により行うこと等を言い渡した米国ミネソタ州ヘネピン郡第四裁判所の言い渡した判決のわが国における効力及びこれに対する執行判決の可否が問題となった事案である。
     Xは、Aの生まれる直前の平成五...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:273
  • 東京高平11.10.27判決

    《解  説》
     一 本件は、いわゆる事業受託形式によるサブリース契約につき借地借家法三二条による賃料減額請求が認められるか否かが争われた事案である。
     倉庫業者のYと大手不動産会社のXは、平成元年一一月以後一六回の打合会を開くなどして、平成三年七月九日、期間二〇年間、原則として中途解約ができな...

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:278
  • 最高二小平11.11.29判決

    《解  説》
     一 はじめに
     本判決は、下級審及び最高裁を通じ、貸金庫の内容物について強制執行をすることを認めた最初の事例である。本判決は、判示事項・判決要旨のとおり、貸金庫の内容物については、動産執行ができない場合でも、民事執行法(以下「法」という。)一四三条、一六三条により、利用者の銀行...

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:293