判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

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判例タイムズ No.933


  • <集中審理実践報告7>集中審理実践報告

    加藤正男   

    大阪地裁民事集中審理勉強会報告(第4回)

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:4
  • <集中審理実践報告8>集中証拠調べ実施報告

    福井章代   

    大阪地裁民事集中審理勉強会報告(第4回)

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:11
  • 書記官から見た集中審理について

    山本正彦   

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:21
  • <成年後見制度の実務の現状と展望8>高齢者あんしん法律相談

    兒嶋かよ子   

    福岡県弁護士会北九州部会の取組み

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:24
  • <銀行実務と民事裁判379>手形貸付における手形の書替え・複数手形の一本化と更改の成否

    𠮷田光碩   

    東京地判平8・9・24 (金法1474号37頁)

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:30
  • <判例評釈>団体定期保険契約の効力・効果

    山野嘉朗   

    青森地裁弘前支判平成8年4月26日

    引用形式で表示 総ページ数:16 開始ページ位置:34
  • <民法判例レビュ-56>〔契約〕今期の主な裁判例

    株主会員制のゴルフ会員権の譲渡担保設定と第三者に

    池田真鯛   

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:50
  • <民法判例レビュ-56>〔担保〕今期の主な裁判例

    集合債権譲渡予約の有効性(大阪高判平8・1・26)

    賃料債権についての債権譲受と当該不動産についての抵当権者の物上代位との優劣(東京地判平8・9・20)

    堀龍兒   

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:58
  • <民法判例レビュ-56>〔不動産〕今期の主な裁判例

    借賃増額請求を受けた貸借人の相当と認める額による賃料支払の意義(最二小判平8・7・12)

    山野目章夫   

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:66
  • <民法判例レビュ-56>〔民事責任〕今期の主な裁判例

    一連の変額保険判決について(最二小判平8・10・28)

    瀬川信久   

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:73
  • <民法判例レビュ-56>〔家族〕今期の裁判例

    松倉耕作   

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:81
  • <民法判例レビュ-56>〔家族〕児童虐待と福祉施設収容のための家庭裁判所の承認(浦和家審平8・5・16)

    床谷文雄   

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:85
  • 最高三小平6.2.8判決

    《解  説》
     本件は、Yの著作した「逆転」と題するノンフィクション作品でXの実名が使用され、その素材となった刑事事件(但し、その一部)につき、Xが有罪の実刑判決を受けて服役したという、その前科にかかわる事実が公表される結果となったことから、Xが、プライバシーの侵害を理由に、Yに対し、慰謝料三...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:90
  • 最高三小平9.1.28判決

    《解  説》
     一 遺産の全部を被告Aが相続する旨の遺産分割協議がされた後、共同相続人二名が原告となり、他のすべての共同相続人及び被告B(同被告は共同相続人でない)を被告として、被告Aは相続欠格者であると主張し、同被告が相続権を有しないこと等の確認及び被告A・Bへの移転登記等の抹消登記を求める...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:94
  • 《解  説》
     一 事案の概要
     1 平成四年六月一五日、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(以下「国連平和協力法」という。)が成立し、これに基づいてカンボジアに自衛隊員が派遣された。
     本件は、この自衛隊員の国連平和協力法に基づくカンボジア派遣に関して提起された事件である。
     2...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:97
  • 名古屋地平8.10.30判決

    《解  説》
     一 生活保護法四条一項は、「保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。」と規定し、保護の補足性の原則を宣明している。
     そして、これまでに、東京高判昭42・8・17下民集一八巻七・...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:109
  • 名古屋高平8.7.18判決

    《解  説》
     一 本件は、K市長がした都市公園内に船舶を係留していた者に対する船舶の除却命令の取消し(以下「本件取消し」という。)を求める訴えにつき、同命令は既に代執行されたことから、その訴えの利益の有無が問題となったものである(本件取消しの他に、K市に対する国家賠償も請求されているが、ここ...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:117
  • 《解  説》
     Xは爆発物取締罰則等違反等被告事件により死刑判決が確定した者であるが、在監中にAと養子縁組をし、上告棄却判決後、その確定前にBと婚姻届を提出した。Xは、同判決確定後、拘置所長からBとの接見交通を一時認められず、その後も接見及び信書の発受回数を制限された。また、Xは矯正関係判例集...

    引用形式で表示 総ページ数:27 開始ページ位置:120
  • 《解  説》
     Xは昭和五五年八月にY医療法人に採用された准看護婦であり、以来福岡県田川市内の三交代制の病院で勤務していたところ、平成七年六月、Yの福岡市における二交代制の病院での勤務を命じられた。Xは、Yにより田川市内の病院での勤務に限定して採用されたものであり、Xの同意なく他市の病院への配...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:147
  • 《解  説》
     一 本件は、不動産の共有者の一部が他の共有者に対して登記の全部の抹消登記手続請求をすることができるかどうかが問題になった事案である。
     XとYは、兄弟であるが(他にも兄弟姉妹がいる)、父AがXと同居して農業を営んでいたところ、XがAの財産を無断で処分する等したため、その処分等が...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:152
  • 《解  説》
     一 X(賃貸人)とY(賃借人)は、期間四年の建物賃貸借契約を締結したが、右契約においては、「Yが期間満了前に解約する場合は、解約予告日の翌日より期間満了日までの賃料相当額を違約金として支払う」旨の条項があった。Yは賃料支払が困難になり、約一〇か月後に契約を解約したため、XはYに...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:155
  • 和歌山地平8.4.17判決

    《解  説》
     Xは、昭和六二年七月ころ、オウム神仙の会に入会したが、その後身であるY2(オウム真理教)に疑問を抱き、教祖らの指示に従わなかったことから平成二年六月に破門された。Xは、農地、山林及び建物を所有していたが、農地については同年五月一五日贈与を原因として信者Y1名義で条件付所有権移転...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:159
  • 《解  説》
     一 本件は、原告が、重度障害であるとして生命共済の重度障害共済金の支払いを求めたのに対し、被告が、原告は重度障害になったとはいえない又は時効により共済金の支払請求権が消滅しているなどと主張した事案である。
     二 本件判決は理由中で、身体障害とは、病気又は障害が治癒したときに残存...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:165
  • 《解  説》
     一 本件事案の概要は、次のとおりである。
     昭和四二年ころから同五四年ころにかけて天下一家の会・第一相互経済研究所の名称で無限連鎖講(いわゆる「ねずみ講」)が組織され、日本全国に大きな波紋を及ぼしていたところ、その代表者Aに対し、昭和五五年二月二〇日、熊本地方裁判所は破産宣告を...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:168
  • 《解  説》
     Xは、平成七年五月一日に有限会社Y1(その後、株式会社に組織変更された。代表者はY2)に入社し、同年六月一五日に退社したが、その間、Y2から性交を迫られ、胸を触られる等の性的嫌がらせを受けたと主張し、Yらに対し慰謝料として三〇〇万円の損害賠償を求めて提訴した。これに対しYらは、...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:172
  • 《解  説》
     一 本件事案は概ね次のとおりである。Xらは、豊田商事の関連会社であった甲社(ベルギーダイヤモンド株式会社)の福岡支店、博多支店及び小倉支店から宝石(主にダイヤモンド)を購入した。甲社の商法を要約すると、宝石の販売斡旋により高額の収入が得られるとして、販売斡旋への参加資格の要件で...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:175
  • 《解  説》
     Xは、警察庁から総務庁に出向した高級官僚であるが、昭和六三年六月三〇日のY1(NHK)のテレビニュースにおいて、Xが出入りの広告業者から現金を受け取った疑惑が指摘され、収賄罪は時効になっているが、さらに同じ業者から接待などを受けた疑いが持たれているなどと報道された。またそのころ...

    引用形式で表示 総ページ数:14 開始ページ位置:182
  • 《解  説》
     一 訴外A(昭和七年生)は、平成三年七月二九日、肩こり治療のため、Yの経営する医院を訪れ、肩こりの治療を受け、キシロカイン(麻酔薬)等の注射を受けたところ、身体のしびれを感じ、呼吸が弱くなり、意識状態が急速に悪化したため、済生会病院に救急搬送されたが、植物状態が回復せず、同年八...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:195
  • 《解  説》
     XはYら一二名に対し、被相続人AないしC(昭和二四年ないし五七年死亡)の相続財産につき家裁に遺産分割の申立てをしたところ、原審は、Bの唯一の相続財産である土地(一億〇四〇四万円相当)につき、これをXの単独所有とし、その代償(AないしCの遺産全体を通算して計算する)としてXにY2...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:203
  • 《解  説》
     一 Xは、運動靴に関する意匠権(本意匠の意匠権)を有し、その意匠権についての四件の類似意匠登録出願をしたところ、いずれも登録査定がされたので、登録料納付書を提出した。ところが、Xが登録料納付書を提出した後、類似意匠の登録前に本意匠の意匠権が存続期間満了により消滅した。そこで、Y...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:204
  • 《解  説》
     一 Xは、東京都内の大学院の博士課程に在学して経済地理の研究をしていた者であり、Y1は、A県立C高校の教諭として勤務するかたわら、A県B市から委嘱を受けて、同市発行予定の書籍「B市史」の地理編の編纂委員及び編集委員をしていた者、Y2は、本件についてY1から委任を受けた弁護士であ...

    引用形式で表示 総ページ数:47 開始ページ位置:216
  • 《解  説》
     一 本件は、地主Xから長年にわたって土地を賃借していたYが、かねてより更新料や供託地代との差額賃料の支払を求められていたことから、もはやその支払ができないものとして、いったん、Xとの間で、明渡期限までの地代相当損害金等の支払義務の免除を受けることにより、右期日限り土地を明け渡す...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:262
  • 《解  説》
     一 本件は、東京都中央区日本橋の六階建ビル一棟についていわゆるサブリース契約を締結していた賃貸人X(反訴被告)と賃借人Y(反訴原告)との間で、平成六年一〇月一〇日以降の賃料について五パーセント増額を前提として差額賃料の支払を求めるXの請求と、右時点及び平成七年三月一日以降の各賃...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:266
  • 《解  説》
     一 X(請負人)とY(注文者)は、住宅建築請負契約を締結し、Xは工事を着工したが、Yは請負契約を解除する旨の意思表示を行い、建築中の未完成建物を取り壊した。XはYに対し、主位的に危険負担による工事残代金を、予備的に不法行為による損害賠償を請求した。これに対し、Yは、請負契約約款...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:271
  • 《解  説》
     一 本件は、いわゆるマンションの区分所有建物とその敷地部分についての不動産競売における評価人の調査義務に関するものである。本決定の理由は簡潔に記載されているので明確ではないが、事案の概要は、次のようなもののようである。すなわち、担当評価人は、現地調査に赴いてマンションの四囲の状...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:273
  • 《解  説》
     本件の経緯は、スーパーマーケットから、盗難クレジットカードを用いて商品を購入した男女の客がいる旨の通報を受けて同店舗に赴いた警察官らが、男女の客に職務質問のため、保安室までの同行を求めたところ、男客である被告人は一旦拒否し、説得を続けられて、しぶしぶ保安室に同行したが、所持品を...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:275
  • 《解  説》
     一 本件は、被告人が同じ日の夕方、一三歳と一二歳の少女に対して、相次いで、強制わいせつ及び同未遂の犯行に及んだという事案である。本件では、被告人は無罪を主張し、各被害者の目撃証言の信用性が主たる争点となった。
     二 本判決は、各被害者の目撃証言の信用性について、個別に検討を加え...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:278
  • 最高三小平9.2.25判決

    《解  説》
     一 本件は、遺留分減殺請求に対して受遺者が民法一〇四一条一項に基づいて行う価額弁償について、一つの新たな方法(受遺者からの抗弁)を認めたものである。本件においては、受遺者である被告が、遺留分権利者である原告からの不動産持分移転登記手続請求に対して、裁判所が定めた価額により価額弁...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:283